アパタイトという鉱物は、「人の体に近い鉱物」と言われています。
鉱物が人の体に近いというとまるで「ターミネーター」のような感覚に陥りますが、アパタイトが近いのは、骨や歯といった部分。

少し難しい話になるのですがアパタイトにはフッ素燐灰石、水酸燐灰石、塩素燐灰石という3つのグループがあります。
その中で水酸燐灰石(ハイドロキシアパタイト)は、「骨や歯の主成分」であり、化石を含む堆積岩中などにも発生している場合があります。

人間の体も同じ事。ヒトの体は約60％の水と36％の有機物、残り4％が無機物によってできていますが、
その無機物の大半がなんとこの「水酸燐灰石」だというから驚きです。

じゃあ我々の中に宝石が眠っているって事？ってなるのですが、あいにく宝石質ではないようですね。。。無念

またその融和性が高い事から人の人工歯や人工骨にもアパタイトが使われる事があるのです。

それを証明する話がTwitterで話題になった事がありました。マンモスの牙の表面が青く宝石化したというものです。「マンモス 牙 アパタイト」等と検索いただけると男性が牙を持った写真が出てくるかと思います。

これはそれこそ「牙」に含まれるアパタイトが地中に埋まるなどして鉄分と反応し、表面を宝石化(ヴィヴィアナイトという鉱物化)してしまったもの。

ちなみに先に列挙した3種あるうちの「フッ素燐灰石」はマッチの先や肥料などに含まれるリンを確保するためにきわめて重要な資源として知られています。
工業的にもぬかりのない石なんですね～！！