<おはようございます。
サルオです。
やっと、やっと、やっと原石が紹介出来ます。
僕は密かに原石が好きで、原石の魅力に取り付かれております。
もちろん、カットや研磨されたものは綺麗さがより映えるので好きなのですが、原石の良いところは鉱物の形状からもその石を楽しむことが出来るところにあると思っております。
そして本日紹介させて頂く石も「原石だからこそ魅力的なものになる」石だと感じております。
表題にもありますが、その名は「ヘマタイトオンアメジストクラスター」カタカナが続くと、どこで区切ったらよいのか分からなくなりますね。
「ヘマタイトonアメジストクラスター」とした方が分かりやすいですかね。
それでは早速原石を見てみましょう。
この原石、特徴があり過ぎてどこから話をしていきましょうか。。。
やっぱり、まずは赤いところですかね。
水晶がアメジストの紫色になる原因は微量な鉄を含んでいるためです。
その鉄分の量が多くなれば、その鉄分の一部がゲーサイトなどの水酸化鉄鉱物として結晶化してアメジストに内包されます。
それが、ゲーサイトinアメジストやレピドクロサイトinアメジストとなります。
レピドクロサイトinアメジストの場合、レピドクロサイトの入り方によって「エレスチャルアメジスト」や「アメジストルチル」という名前になりますよね。
しかし、もっともっと鉄分を含んでしまうとこのような表面が真っ赤になるほど酸化鉄であるヘマタイトとして現れるわけですね。
でも、ヘマタイトってビーズなど黒い印象がありますよね。
しかし、ヘマタイトの条痕(本来の石のもつ色)は赤色です。
その赤色がぎゅーとより集まる事でビーズのような黒っぽい色になります。
というところからも、この赤くなっているところは完全なヘマタイトだけではなく、あくまでもアメジストにヘマタイトが内包されている状態にあることが推測されます。
そう考えると「on」という表現は正しくないのかも知れませんが、この原石の持つ印象からするに「on」と表現が一番しっくりくるように感じました。
その理由は下の画像を見て下さい。
赤色になっていない母岩にあたる部分は紫色をしております。
そのため、印象としてアメジストの上にヘマタイトが乗っているような印象をもちます。
また、この結晶の形は水晶ではまず見ることのない、アメジストでよく見られるクラスターの形をしております。
そこからも、この原石自体がアメジストであることが推測できます。
最初に「原石だからこそ魅力的なものになる」石と説明させて頂いたのは上記のことを結晶の状態から考察出来ることが理由となっております。
下の拡大した画像の部分を切り出してビーズにした場合、名前に「アメジスト」とついていたら、きっと違和感を感じることでしょう。
その場合は「レッドクォーツ」のような名前になるのでしょうか。。。
なんだか、もったいない気がするのは僕だけでしょうか。。。
いろいろ想像させてくれる原石が僕はやっぱり一番好きですね。
実際個人的なマイコレクションもブレスよりも原石の方が多いんです。
ここ数年原石はあまり売れないからという理由で中々新しいものを仕入れさせてもらっていませんが、原石の魅力も発信していきたいと考えております。
本日も最後までご覧頂きありがとうございました。