おはようございます。
サルオです。
本日は「テクタイト」グループの一つ「モルバイト」を紹介させて頂きます。
テクタイトは地表にばらまかれた状態で発見されるところから、その成因が謎とされてきました。
その議論は地球の内部から火山などによって噴出したものか、それともガラス質の隕石なのかというものです。
しかし、現在では成因は解明されていて、上記の両者のどちらでもなく、巨大な隕石が地球に落下した時の衝撃で地表の岩石が跳ね飛ばされ、その際の熱と圧力によって溶けて空中を飛び散りながら冷え固まったものです。
それがモルダバイトの場合、ドイツ南部に落ちた隕石が250kmも離れたモルダウ川周辺にシャワー状に散らばったそうです。
モルダバイトのシャワー・・・想像すると神秘的ですが、実際に起きたら恐ろしい事件ですね。。。
そして飛散距離250kmもすごいですね。
なので、その距離感を調べてみました。
本社のある松江市からですと、兵庫県の明石市くらい。
福岡市から鹿児島市の北30kmくらい
広島市から兵庫県姫路市くらい
大阪市から福井市くらい
名古屋市から静岡県熱海市くらい
東京都新宿区から福島県郡山市くらい
宮城県仙台市から秋田市くらい
こう見ると物凄い距離飛んでますね。
僕達が石を地面に思いっきり投げつけても「トン」となるだけで何も飛び散らない、もしくは、せいぜい1cmくらい小石が飛び散るくらいでしょうか。
そんなモルダバイトはテクタイトの一種と説明させていただきましたが、テクタイトの中でも飛び切り特殊で希少価値の高いものです。
そのあたりを写真を見ながら説明させて頂ければと思います。
特にモルダバイト特有の流理痕が綺麗に撮れましたので、そのあたりも注目して見て頂けると喜びます。
下の写真は斜め後ろから光を当てた画像をです。
テクタイトとは異なるモルダバイト特徴が非常によく分かります。
まず、独特な気泡と流理痕の形が特徴です。
流理痕波打った線のように見える模様です。
光を当てなくても見ることは出来ますが、光を当てることでより鮮明に見ることが出来ます。
また、カルシウム、ストロンチウム、バリウムといった金属元素を含んでおり、鮮やかや緑色をしているところです。
モルダバイトの中でも褐色がかっているものもありますが、今回入荷した画像のモルダバイトのように褐色がかっていないものほど高品質といわれています。
続きまして、12mmサイズです。
モルダバイトは性質上大きなサイズになりにくい傾向があります。
それは飛散した今日を想像するとイメージがつきやすいですね。
小さいからこそ遠くに飛びそう、、、、
そのため、ほとんどの原石が10g以下のです。
しかも、厚みのない薄い形状のものが一般的です。
そのため、大粒のビーズになればなるほど希少価値が高くなります。
こちらのビーズも気泡と流理痕をはっきりと見ることが出来ます。
続きまして14mmサイズです。
過去の実績を見てみると17mmサイズのものが入荷した事がありましたが、そんなサイズは本当にめったにお目にかかれません。
14mmサイズでもかなり希少なものなんですよ。
ビーズのサイズが大きくなるほど色が濃く見えますね。
しつこいようですが、こちらも気泡と流理痕をはっきりと見ることが出来ます。
モルダバイトは他の鉱物とは異なり地表に降ってきた天然ガラスですので、新たに地中から出てくる事がありません。
そのため、埋蔵量が限られており、量が少なくなるにつれてどんどん希少価値が高まってきます。
モルダバイトを狙っている方はお早めに入手しておいた方がいいかも知れませんよ。
本日も最後までご覧頂きありがとうございました。