おはようございますっ!! すぐるちゃんです!!
サルオさんに無理を言ってまた現れてしまいました。。。
勾玉だけはどうしても紹介させてもらいたいのです。。。☆
そして正直に言います、めちゃくちゃ長文です。
すぐるは大学が文系、レポートは4000字からが常套の学部でしたので、文字を伸ばす能力だけには長けているんです。。。
でもヒスイ出すんだったらこのくらい書かねばならない、正しい知識をもって帰ってもらいたい。
という思いから、敢えて長く書いております。
是非最後までお読みいただきたい。
とその前に、、、、はじめにご確認を。
※本日ご紹介する勾玉&ビーズは9/29(土)から全店とネットショップにて
販売をさせていただくものなります。
本日はまだ販売、、、とはいきませんが、
少々前のめりに「糸魚川ヒスイの鉱物的な豆知識」や「特徴、魅力」について、
先んじて語らせてもらいたいと思います☆
。。。さて今回勾玉化、そしてビーズ化を実現したのは「糸魚川ヒスイ」。
新潟県や富山県の一部でも採ることのできる、他でもない「国産石」ですね!!
この石は2016年には正式に「日本の国石」という称号を獲得しました。
国石の最終候補には「花崗岩(グラニット)」、「輝安鉱(スティブナイト)」、「自然金」、「水晶」、「ヒスイ」の5つが挙げられ
その中から糸魚川を代表するヒスイが選定されたのですね!
元来から人気のあった糸魚川ヒスイですが、これを期に
大きくその認知度は高まりました。
そんな日本人としては1つはもっておきたい「糸魚川ヒスイ」× ふっくらとした「出雲型勾玉」
どんな感じで仕上がってきたかと言いますと、、、
じゃじゃん!!この石の出雲型との相性はバツグン!!
ヒスイの柔らかな色合いと、丸みを帯びた出雲型勾玉が合わないはずはないのです(キラーン)!!
一見なんの関連性もないように思えますが、実は「ヒスイの勾玉」が島根で出土したという事実があります。島根では産出報告がないヒスイが見つかった。。。すなわちそれははるか遠くの糸魚川からもたらされたものなのです。
十勝石をはじめとした黒曜石も石器として、日本各地に広がりを見せましたが、
糸魚川ヒスイは装飾品として古くから交流時に用いられ、全国に拡がっていったのです。
そんな由緒のあるこの石だからこそ、作りたくて作りたくて仕方の無かった糸魚川ヒスイ勾玉なのですが、
十勝石同様に原石がなっかなか確保できず。。。辛酸を嘗めるような毎日を過ごしていたわけですが(誇大表現が過ぎますね笑)
この度バイヤーが直接糸魚川市の小滝川まで直接赴きまして、
既に原石を所有していた方から正式に貴重な原石をお譲り頂きました!
糸魚川を流れる小滝川。この地域は冬になると数m雪が積もることもあるのだとか。
この小滝川付近から産出する個人所有の原石を正規のルートで入手することができました。
天然記念物であるヒスイはもう新しく採ることはできませんから
過去に、天然記念物になる前から所有していた方からもらいうけた個体しか加工ができないのです。
その絶対数は年々減ってしまうことを考えるとこのタイミングでも実現できたこと
本当に嬉しく思います。
こんな形で大きなブロックで仕入れを行い、勾玉、ビーズへの加工が始まりました。
1ブロックで十数キロもあるようなサイズです。
実はこれ、勾玉やビーズに加工すると最終的に10%~20%という重さにまで減っていきます。
100キロ原石を仕入れたら、15kgくらいの勾玉&ビーズになって戻ってくる。
おかしな話に聞こえますが、
それは、板状にして、四角いブロックにして、そこから形を整えていく最中に、どんどんそぎ落とされていくため。
凄く低い数値に聞こえるかもしれませんが、経験上これでもかなり歩留まりが良い方です。
大抵は数パーセント。だからこそ高い石たちは、丸にするのは煙たがられて、ルースにされてしまうのですね!
十勝石はより原石の大きさも小さく、形も定まりませんでしたから、更に歩留まりが良くなかった。。。
だからアナタが身に着けている、そのビーズも、その勾玉も。製品化される裏で、その数倍もの重さの原石達がそぎ落とされていくのです。
そう思うともう、シャトーブリアンなんです。
ヒスイのシャトーブリアン。それを身に着けるチャンスなのですよ!!
こうして写真をみるだけでも、ヒスイ特有のぎっちりとした結晶構造が窺えますね。
実はヒスイというのは、カルセドニーやめのうなんかを想像してもらえると分かりやすいかと思うのですが、
目に見えるか見えないくらいの非常に小さな小さな結晶の集合体なのです。
その為硬度自体は6.5-7と水晶に近いのですが、その緻密さゆえに靭性という粘り強さをはかる指標ではダイヤモンドよりも強固であることが
分かっています。結晶が集まり絡みあうことで強い構造を示す。「和」を大切にするまさに日本人らしい石なのでございます。
「でも正直ヒスイって実際のところどうなの?」
「偽物もよく出回っていると聞くけど、、、」
そんな声もあることでしょう。
だからこそ、ここからは答えにくい事に敢えて答えていきます。
包み隠さず「糸魚川ヒスイ」の真相をお教えいたしましょう。
ちょっと長いのだけれども、最後まで見てほしいのです。
~ 糸魚川ヒスイにはヒスイが含まれていない可能性だってある? ~
このタイトルを見て衝撃を受けた人も少なからずいるはずです。
いろはすのもも味に、桃の果汁がまったく入っていなかったということに気づいた時くらいの衝撃。。。
すぐるちゃんも今回は大きく攻めてます。真実をお伝えするために。
理由は大きく2つあります。
●「きつね石」の存在 ●
きつね石というのは、ヒスイのそっくりさんや間違いやすい石の事を指します。
糸魚川ヒスイには、この「きつね石」が非常に多いという難題があります。
ロディン岩、アルビタイト、蛇紋岩、プリナイト、ネフライト。。。。などなど。これらがそのきつね石にあたる石たち。
そう化けるきつねの数が多いんですね。
実は先ほど天然記念物だからもう採れないとは言ったのですが、
採ってはいけない地域以外、例えば河から流れてきて砂浜に落ちているヒスイとかであれば今でも採集が可能とされています。
が、そこに落ちているヒスイっぽい原石をかき集めても、そう簡単にそれらがヒスイですとはいかないんですね。
角が取れた丸みを帯びたものはヒスイではないとか、トンカチで叩いて高い音がしたらヒスイとか
色んな見分け方を知っている人はいますが、その人たちですら100%言い切るのは勇気が要ります。
鑑別機関に依頼して蓋を開けてみたらまったくヒスイの成分は入っていなかった。。。なんてことも。。。
それほど難しい石なのです。
それゆえ長い間石を見てきた業者すら判別がつけれない。
知らないうちにノンヒスイの糸魚川ヒスイが販売されてしまうことだって普通にありえてしまうのです。
●どんなに濃くてもヒスイ100%のブロックはほぼ存在しない●
加えて押さえてもらいたいのが
「糸魚川ヒスイ=ヒスイ+他種鉱物が混ざり合ったもの」であること。
よくミャンマーで採れるビルマヒスイは、ジェダイトの成分の割合がかなり高く
そうした個体は「琅扞(ろうかん)」なんて呼ばれたりもするのですが、
糸魚川ヒスイは元々、ミャンマー産ほどジェダイトの成分があまり多くを占めていません。
無論少なからずそうした個体も埋まっているのでしょうが、
ミャンマーに比べると採れる量が違いますからその絶対数は少ない。
そして採掘禁止となってしまっている以上、そんな個体が埋まっていても蓋すらあけれないのです。
代わりに糸魚川ヒスイは固溶体といって
オンファス輝石などの同じ輝石族と混ざり合うことが多いのです。
でもそれは決してマイナスな要素ではなくって
色んな鉱物が交じり合って柔らかな色合いであることが
糸魚川ヒスイの魅力なのだと思ってほしいのです。
でもだからといってヒスイが全く含まれないなら糸魚川’’ヒスイ’’じゃない!
ここだけはこだわって出していきたいんですね!せっかく勾玉にするのだもの。
そしてよりお客様に対してクリーンでありたい!
↓ ↓ そんな思いから今回展開する勾玉、ブレス、ビーズは下記のことを実践しています ↓ ↓
~そんな難しい石、糸魚川ヒスイを誠実に販売をするために~
この難しいヒスイをしっかりこだわって販売していきたい。
お客様にヒスイ成分の含まれた糸魚川ヒスイだけを提供したい。
そこで、作製したビーズと勾玉をすべて国内の鑑別機関に送り、
ヒスイ成分が完全に入っていない個体に関しては排除しました。(スパーン)
実はここだけの話、12ミリや14ミリのビーズはほとんどヒスイ成分が出ませんでした。(ん~悔しいッ!!)
目利きを続けてきたバイヤーが時間をかけて買付を行い、
これは問題ないだろうという原石を加工しても、目視では判断しきれない難しさがあるのです。
とっても惜しいのだけれども「そうしたものはヒスイとして展開をしません(きっぱり!)」
当然同じ糸魚川で採れた国産石ではありますから、含まれる鉱物を確定したうえで展開するかと思いますが、
めのや(アナヒータストーンズ)ではヒスイの含まれないビーズ&勾玉は、ヒスイの名前では出さない。
ここだけは誠心誠意こだわってまいります。
だからこそ皆様には安心して購入を頂けますと嬉しく思います。
~「糸魚川ヒスイ」=「緑」なのか ~
そのうえでヒスイのグレード、質の良い悪いって何ぞや?
という話をしていきます。
良く本翡翠と表現をされるミャンマーのビルマヒスイは、ほのかな緑~濃い緑をしている事が多く、
「ヒスイ=緑」とイメージを抱きがちです。
がしかし翡翠は七色と呼ばれるほどその色合いは多彩。その固定観念はぜひとも払拭していただきたいのです。
そもそも「翡翠」という漢字は音読みでは「ひすい」と呼びますが、
訓読みすると「かわせみ」という読みになります。
そうっ!カワセミは鮮やかな色彩の羽をもった鳥です。
その色を連想してしまうほど。「ヒスイ」はカラーバリエーションが豊富であったからこそ
カワセミと同じ漢字が当てがわれているのですね。
そして緑の濃い部分が、必ずしもジェダイトの成分が濃いというわけではありません。
例えば写真のような勾玉の緑の濃い部分。
色味が濃く、一見ヒスイの成分がとりわけ多いところと思いますが、
実は「コスモクロア」や「ダイオプサイト」がその発色原因です。
純粋なヒスイは、実は「無色」なのですね~!
模様はヒスイを彩るプラス要素と思っていただけるのが一番なんですね~!!
そして先ほどいいましたように、
今回、めのやでは「ヒスイ」の含まれる個体のみを「糸魚川ヒスイ」として取り扱います。
だから、、、
黒ヒスイと呼ばれるような色味の濃い個体も。。。
全て個性をもった「ヒスイ成分」を含む「糸魚川ヒスイ」です。
だからこそ皆様の好きな色合い、模様のものを
選んで欲しい。
ちなみにそんな中でもすぐるのオススメはこんな個体です。
全体を通じてほんのりと柔らかな緑。
まるで中国の高貴な器、青磁のような色合い。
模様はないけれど、ヒスイ本来の色合いを最も楽しめます。
そして、女性にも着けやすいんですね、これが。
やんわりと色合いは、ローズクォーツや、ブルーレースなどとも
相性が良いです。
是非29日、お店や、お店に行く時間が無い方はこちらのネットショップでも
販売しますので、お買い求めくださいませ~!!
長くなりましたが最後に。
~でもなぜ最近、こんなにも新しい勾玉に力を入れているのか~
「最近新しい勾玉が出るペースが早くなってきてる!?」
そうなのです。実はこれから今まで実現できなかった勾玉を中心に
色んな勾玉に挑戦していきたいと考えています。
なぜかというと、、、
来年4月末で「平成」という1つの時代が締めくくりを迎えます。
そして再来年、2020年は東京オリンピック。
国内外の方々に「日本の文化」に触れてもらえる、またとない機会。
今日当たり前であった事が明日にはそうではなくなってしまう。
そんな激動の時代だからこそ、古くから大切にしてきたもの。守り続けているものとして
日本独自の形、ふっくらとした「出雲型勾玉」を紹介していきたい。
そんな思いから、今までできなかった石種に挑戦をしていく流れをバイヤーで作っていっております。
毎月のように出していくので、どんな石が出るかは是非期待していてくださいませっ!!
次に出る勾玉は、、、、Coming Soon!!
長い文をお読みいただきありがとうございました!!
では本日ここまで~!!