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和名が覚えられないガーネット

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おはようございます。
サルオです。

個人的にガーネットの和名を全く覚えることが出来ません。
本当に不思議なくらい覚えることが出来ません。

当社には社内の石検定があり、僕が受けていた頃は良く出題されていました。
そのため、何度も繰り返し覚えようと努力しましたが、やはり覚えることが出来ませんでした。
ガーネットの和名、皆様分かりますでしょうか。

ちなみに、ガーネットが「柘榴(ざくろ)石」であることは僕も覚えています。
問題は柘榴石の前に付く言葉。今でも僕は答えることが出来ません。
そのため、自分自身のための勉強も含めて、問題です。
次のガーネットグループの鉱物の和名はなんでしょうか。

〇アルマンディン・ガーネット
〇スペサルティン・ガーネット
〇パイロープ・ガーネット
〇グロシュラー・ガーネット
〇アンドラダイト・ガーネット
〇ウバロバイト・ガーネット

はい!アルマンディンは鉄ばん柘榴石でしたっけ。これはガチです。
答えは見てません。
そして、それ以外は分かりません。

答えを見てみる、、、良かった、アルマンディンは正解でした。

それでは、それぞれのガーネットの答えを見ていきましょう。

〇アルマンディン・ガーネット⇒鉄礬(てつばん)柘榴石
〇スペサルティン・ガーネット⇒満礬(まんばん)柘榴石
〇パイロープ・ガーネット⇒苦礬(くばん)柘榴石
〇グロシュラー・ガーネット⇒灰礬(かいばん)柘榴石
〇アンドラダイト・ガーネット⇒灰鉄(かいてつ)柘榴石
〇ウバロバイト・ガーネット⇒灰格(かいかく)柘榴石

どうですか、覚えれる気がしませんね。
そもそもこの「礬」という字が難しくて、これが和名を覚えれない理由になっているのではないかと思います。
まさにデジタルでしか書くことの出来ない字体ですね。

しかし、せっかくなので、この機会で覚えておきたい!と考えているので、何か覚えやすい方法を探します。
とりあえず、共通している漢字がありますね。
「礬」、「灰」、「鉄」これは何を意味しているのでしょうか。
「鉄」という漢字から想像はつきましたよ。

柘榴石の前についている漢字はそれぞれ成分である金属元素を表していますね。
つまり、成分を覚えると和名も必然的に覚えられるということですね。

学生時代から国語は大の苦手教化でした。
しかし、化学は大得意な教化たっだので、漢字から覚えようとしても覚えられないわけですね。
なので、成分から覚えることにします。
柘榴石成分の(SiO4)3は全てにおいて共通成分なので省きます。

〇鉄礬(てつばん)柘榴石⇒Fe3Al2
〇満礬(まんばん)柘榴石⇒Mn3Al2
〇苦礬(くばん)柘榴石⇒Mg3Al2
〇灰礬(かいばん)柘榴石⇒Ca3Al2
〇灰鉄(かいてつ)柘榴石⇒Ca3Fe2
〇灰格(かいかく)柘榴石⇒Ca3Cr2

なるほど、礬はアルミニウム、満はマンガン、苦はマグネシウム、灰はカルシウム、格はクロム、そして鉄は鉄というわけですね。
豆腐を作るときに使う「にがり」は塩化マグネシウムを主成分としているので、苦いはマグネシウムなんですね。

なんだか覚えれそうな気がしてきました。
後は色と関連付けるだけ。
鉄は色々な色を示す要因になっているので、置いといて、
スペサルティン(満礬)といえばオレンジ色のガーネット。マンガンはモルガナイト、ロードクロサイトなどから赤っぽい色を連想することが出来るので、オレンジにも関連付けることが出来そうです。

マグネシウムは鉱物の色にあまり影響を与えない、つまり無色や白色のイメージがあります。
パイロープ(苦礬)は純粋なものは無色といわれていますので、これも想像通り。
ただし、純粋なパイロープはほとんどなく、アルマンディンと混ざって赤紫色をしています。そして、その宝石をロードライトガーネットと呼びます。

グロシュラーはオレンジ色や緑色になるイメージがあります。
カルシウムとアルミニウムはそれぞれあまり色に影響を与えるイメージがないので、逆にグロシュラーのような多色性を持つのかも知れません。

アンドラダイト(灰鉄)は鉄による緑ですね。
ウバロバイトは濃い緑ですので、エメラルドの発色原因と同様のクロムでイメージ出来ます。
(ただし、格=クロムと連想出来るかどうか、、、少し難しいかも知れませんね)

社内の石検定勉強中の皆様もこれはテストに出ますよ!、、、僕が問題を作っているわけではないので分かりませんが。
これを機に僕も含めて覚えておいて頂けると喜びます。

なんだか終わりそうな文面になってしまいましたが、今からがお品物のご紹介ですよ!

さて、このガーネットは先ほど説明した6種類のガーネットのうち、どれにあたるでしょうか。

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グリーンガーネットになるタイプは今日説明させて頂いたガーネットの中では下記の3種類です。

〇グロシュラー・ガーネット
〇アンドラダイト・ガーネット
〇ウバロバイト・ガーネット

拡大してみて見ましょう。

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正直言いますと鑑別には出していないので断定は出来ませんが、おそらくグロシュラー・ガーネットでしょう。
理由としまして、
まず、ウバロバイトはこんなサイズのビーズが作れるほど結晶は大きくならないことと、色味がウバロバイトはもっと濃い緑になるのでこれは明らかに違います。

問題はグロシュラーかアンドラダイトか。
アンドラダイトは光の分散度が非常に高いのが特徴です。
その一例としてアンドラダイトの中にはデマントイドガーネットと呼ばれるものがありますが、その名の通り、ダイヤモントのような輝きを持っています。

このガーネットもカットになっており、確かに光輝いていてみえますが、体感的にデマントイドほどではないと思います。
仮にこのガーネットがデマントイドであった場合にはとてもではないがこんな安い金額ではお出しすることは出来ません。

そいうった理由からグロシュラーではないかと推測出来ますが、ピンクガーネットなどもこのグロシュラーにあたる多色性を持っています。そういった意味でもカット・研磨されて宝石として扱われやすい石になります。

また、グリーンカラーのグロシュラーといえばティファニー社が命名した「ツァボライト」という有名な宝石がありますが、この石はバナジウムによる発色をした緑色のものに限ります。
今回紹介しているグリーンガーネットはおそらく微量に含む鉄による発色ではないかと思いますので、ツァボライトと呼ぶことは出来ません。

しかし、このグリーンガーネットだって透明感も多少あり、カットにより輝きもありますので、十分に綺麗な部類に入ってくるとおもいますよ。

今回は前置きが長くなりすぎましたね。
最後までご覧頂きありがとうございました。

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