こんばんは。
サルオです。
固有の鉱物名とは別にある特定の条件を満たすことで新たに与えられる宝石名を持つものがあります。
例えば、
アレキサンドライト(二色性を持つクリソベリル)
ストロベリークォーツ(カザフスタンorメキシコ産のゲーサイトインクォーツ)
タンザナイト(バナジウムやクロムを含んで紺色に色づいたゾイサイト)
などなど
このように定義がはっきりしているものであれば商品名をつけるときに悩むことはないのですが、時にその商品名に悩まされることがあります。
その中の一つがジェムシリカ。
ジェムシリカは石英やカルセドニー、オパールがクリソコーラに浸み込んで出来たもの。
これらの鉱物がクリソコーラに浸み込むことで全体の透明度が高くなり、さらにクリソコーラの脆さを補ってくれています。
ジェムシリカとなるとクリソコーラに比べて市場価値が格段に上がり、宝石としての取引がカラット(0.2g)取り扱われることも珍しくありません。
しかし、この「透明感が高くなる」というところが抽象的でどこからがジェムシリカなのか迷うことがしばしばあります。
そんな中、本日紹介させて頂くクリソコーラに石英成分が浸み込んで出来たものをジェムシリカと呼んでも良いのか考えていきます。
前置きが長くなりましたが写真をご覧下さい。
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シリカ部分が分かりにくいので拡大してみてみます。
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クリソコーラ部分の色がしっかりしていて綺麗ですね。
しかし、水晶質のシリカ部分に透明感が足りない気がします。。。どうしよう。
こういう時は過去のジェムシリカの記事を見てみましょう。
なんせ、このブログはMORiKOさんから始まってもう6年くらい続いているのでデータはしっかり貯まっていますよ。
2013年8月の記事のジェムシリカ
ジェムシリカ原石(アメリカ・アリゾナ産)
驚くほどの綺麗さですね。
惚れ惚れしてしまいます。
表面も水晶の結晶がキラキラしていて文句の付けようのないジェムシリカですね。
次
2015年12月の記事です。
ジェムシリカビーズ(ペルー産)
こちらも素晴らしい透明感!
自信を持ってジェムシリカと呼ぶことが出来ますね。
そして、ここで気づきました。
過去の記事の両者を見るに、ある程度シリカ成分に均一にクリソコーラが入っていなければジェムシリカとは呼ぶことが出来なさそうですね。
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今日紹介しているものは、シリカ成分の隙間にクリソコーラを内包しているようなイメージ。
クリソコーラ部分はしっかりしていて石としては綺麗で面白みもあるのですが、クリソコーラインシリカ⇒クリソコーラシリカとさせて頂きます。
しつこいかも知れませんが、ジェムシリカは定義がしっかり定まっていないので、このタイプのものをジェムシリカと呼ぶことは間違いではないと思いますよ。
最後までご覧頂きありがとうございました。