こんばんは。
サルオです。
ゲーサイトinシトリンのビーズを紹介させて頂きます。
このゲーサイトinシトリンのビーズは3週間くらい前に当社でも初めて販売したものです。
そして、このビーズに関して感じたことがございましたので、遅くなりましたがブログにて書かせて頂きます。
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まず、このシトリンが天然色なのかどうかについて。
このビーズを仕入れた仕入先さんは「天然色のシトリン」とおっしゃっておられましたが、その可能性は非常に低いと思われます。
経験則になりますが、この鮮やかな黄色をしたシトリンは間違いなく人為的な加熱処理が施されています。
ということは、加熱処理をする前のゲーサイトinアメジストはもちろんありますし、当然こちらの方が一般的です。
加熱処理前のゲーサイトinアメジストはこちら
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このタイプのゲーサイトinアメジストを加熱処理することで、アメジストの紫色部分が黄色に変化するというわけです。
しかし、実際は理論でいうほど簡単ではございません。
ある意味ゲーサイトinシトリンは勇者ではないかと思います。
といいますのも、以前水晶熱いお湯をかけると石が割れた話をさせて頂いたことがあると思います。
それは、石の内部に含まれている極僅かな水分が温度を上げることで蒸発し、体積が膨張し、その圧力に耐えきれず石が割れるということです。
以前、アメジストからシトリンに変えるということをしてみたことがあります。
不良品として使えないアメジストのを炉に入れてみたことがありました。
その結果、確かにアメジストはシトリンになりました。
しかし、半数くらいのビーズは割れてしまっておりました。
温度に問題があったのかも知れませんが、少なからずアメジストに熱を加えるということは、石が割れるリスクが発生します。
そんな中、希少価値の高いゲーサイトinアメジストを加熱してシトリンにしようという発想もすごいのですが、割れずにシトリンになったビーズはある意味希少な存在ではないかと思います。
話は変わりますが、
ゲーサイトの色がアメジストとシトリンで変わったような気がしませんか?
シトリンの方をもう一度見てみましょう。
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ゲーサイトinアメジストの時と比べるとずいぶんと黒くなったような気がします。
念のため、別のゲーサイトinアメジストも見てみましょう。
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明らかに薄い茶色だったゲーサイトがシトリンになると黒くなっていますね。
まさに、ここに熱が加わった証拠があるように感じます。
つまり、ゲーサイトは熱の影響で黒くなったのではないかと思います。
それについて考えてみます。
ゲーサイトの成分は FeOOHです。
化学的にいうと、鉄の水酸化物にあたります。
(分けて考えると、Fe(鉄)O(酸化)OH(水酸化))
つまり、言葉を変えるとゲーサイトは天然の鉄の水サビです。
その「水」部分にあたる「OH」が加熱処理によってなくなるとFe(鉄)とO(酸素)のみ残ります。
つまり、FeOからなる鉱物は成分 Fe2O3で表されるヘマタイトに変化していると推測出来ます。
そのように考えると、針状の内包物が黒くなった理由も納得出来ますね。
そうなるとゲーサイトinシトリンではなく、ヘマタイトinシトリンということになってしまいますが、元々の加熱処理前はゲーサイトinアメジストだったということを考えると、そのままゲーサイトという名称は残しておいたほうがいいのかなと思います。
石の加工にはトリートメントと呼ばれる処理があります。
アクアマリンやアメジストなどで施されている加熱処理は鉄イオンの状態を変えるために行われています。
しかし、成分そのものにまで影響を与えて、別鉱物に変えてしまうというのは、実に興味深いですね。
最後までご覧頂きありがとうございました。