糸魚川と出雲を結ぶ翡翠の物語、「めのやの糸魚川ヒスイ」ここにあり。

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糸魚川と出雲を結ぶ翡翠の物語、「めのやの糸魚川ヒスイ」ここにあり。

今回は、2016年9月に日本の国石にも選定された「翡翠(ひすい)」の中でも、特に良質で稀少性の高い糸魚川翡翠についてご紹介します。

新潟県糸魚川市で産出される国産の翡翠

糸魚川翡翠とは、新潟県糸魚川市で産出される国産の翡翠を指す名称です。この糸魚川では今から約5500年前、つまり縄文時代頃から翡翠の生産と加工が盛んで、その翡翠が日本各地に広まったと言われています。また日本は世界的に見ても翡翠文化発祥の地だと言われるほど古くから翡翠の歴史があり、翡翠との関連がとても深い国なのです。ちなみに翡翠文化で有名なメソアメリカ(現在のメキシコ周辺)で翡翠の生産と加工が盛んになったのが約3500年前からだと言われていますので、日本はまさに世界最古の翡翠文化発祥の地だと言えますね。

判別が困難を極める翡翠という鉱物

翡翠は判別が非常に難しいことでも知られていて、その理由は大きく分けると2つあります。

1, 岩石全体に翡翠の成分が含まれているとは限らないこと

翡翠は潜晶質(せんしょうしつ)といって、結晶が非常に小さく肉眼で確認することは不可能な鉱物の集合体なのです。つまり他の鉱物とも一緒に凝固していることが非常に多く、蛇紋岩(サーペンティン)やアルビタイト(曹長岩)など、混同する他の鉱物の成分が多いと、翡翠とは呼べなくなってしまいます。

2, “キツネ石”と呼ばれる翡翠に酷似した鉱物が多く存在していること

キツネ石”と呼ばれる翡翠によく似た石が多く存在することが翡翠の判別を難しくしています。このキツネ石とは特定の鉱物や岩石を指した名称ではなく、翡翠とよく似た石の俗称として使用される言葉で、特に新潟県内のいわゆるヒスイハンターたちの間で使われています。この名前の由来はお気付きの方もいるかと思いますが、日本の古くからの俗信として、キツネは他のものに化けて人間をだます動物であると信じられていたことから来ています。つまりヒスイを捜している人々にとっては、翡翠に化けて人を騙す厄介な石だというわけです。

キツネ石と呼ばれる鉱物や岩石は多く存在しますが、例えば前述の蛇紋岩やアルビタイト、他にもネフライト(軟玉)、ロディン岩、ピンクヒスイ(桃簾石)など、どれも同じ鉱物グループに属する鉱物が主成分となっているため、素人にはそれが翡翠なのかキツネ石なのかを判別することはなかなか困難です。ちなみに翡翠を見分けるための特徴としては…

  • 翡翠は他の石と比べて比重が大きいため、同じような大きさの石と比べて重い
  • 翡翠は他の石と比べて硬いため、海岸の波打ち際で研磨されても角が取れにくく丸くならない
  • 石の表面に細かな結晶のようなものが確認できる

正規のルートで入手した正真正銘の糸魚川翡翠

糸魚川翡翠の主な原産地は、日本海に注ぐ姫川上流の小滝川地区(小滝川ヒスイ峡)青海川上流の橋立地区(青海川ヒスイ峡)にありますが、現在ではこれらの場所は天然記念物エリアに指定されていて、この場所からは翡翠に限らず一切の岩石類の持ち出し、あるいは植物類の採取なども厳重に禁止されています。また指定区域外の河川でも、原則としては翡翠を含む岩石の採取が禁じられています。まあ指定区域外では、手で運べるくらいの石であれば大目に見られているケースもあるようですが・・・、ちなみに基本的には日本全国にある一級河川は国の管理下にあるため、エリア内から石や植物を持ち出す行為は原則禁じられていますので、ご注意ください。

つまりこのことから、糸魚川翡翠は現在、非常に稀少性の高い鉱物になっているのです。

そこで当オンラインショップでは、担当者自らが産地である糸魚川に直接足を運び、小滝川付近の土地から産出する個人所有の糸魚川翡翠の原石を正規のルートで入手することにより、確かな品質を確保しています。そしてもちろん、入手した糸魚川翡翠の原石は専門の鑑別機関で成分分析し、確実に翡翠であるとの証明を得た岩石のみを商品として加工しています。

糸魚川翡翠の原産地、小滝川エリア付近

糸魚川翡翠の原産地、小滝川

koshio

糸魚川翡翠の原石を選別する担当者

めのやの糸魚川ヒスイ勾玉

「めのやの糸魚川ヒスイ」勾玉

「めのやの糸魚川ヒスイ」ここにあり。

当オンラインショップを運営する「株式会社めのや」ではこの度、独自のルートで入手した糸魚川翡翠を「めのやの糸魚川ヒスイ」としてお客様にお届けするため、メインヴィジュアルを打ち立てました。コンセプトは、『古事記』に綴られた糸魚川と出雲を結ぶ翡翠にまつわる物語です。

めのやの糸魚川ヒスイ

「めのやの糸魚川ヒスイ」メインヴィジュアル

沼河比売と大国主命の翡翠をめぐる物語

『古事記』には、出雲の大国主命(おおくにぬしのみこと)が、自らを“八千矛神(やちほこのかみ)”と名乗り、現在の新潟県糸魚川市付近にあった「髙志(越、こし)」という古代首長国家に住む沼河比売(ぬなかわひめ、奴奈川姫)に求婚し、その翌日の夜に二人は結ばれたという物語的な問答歌(神語、かむがたり)が綴られています。

以下がその問答歌です。

大国主命が沼河比売に求婚するために彼女の家を訪れた時に詠んだという歌

八千矛やちほこの 神のみことは 八島国やしまくに 妻きかねて 遠々とほとほし 高志こしの国に さかを ありとかして くはし女を ありとこして さよばひに り立たし よばひに かよはせ 大刀たちも いまだかずて おすひをも いまだかね 嬢子をとめの すや板戸いたとを そぶらひ が立たせれば 引こづらひ 我が立たせれば 青山あをやまに ぬえは鳴きぬ さ野つとり きぎしとよむ 庭つとり かけは鳴く うれたくも 鳴くなる鳥か この鳥も 打ちやめこせね いしたふや 天馳使あまはせづかひ 事の 語りごとも こをば」

沼河比売が家の戸は開けずに、外にいる大国主命に詠んだという歌

八千矛やちほこの 神のみこと ぬえ草の にしあれば が心 浦渚うらすの鳥ぞ 今こそは 我鳥わどりにあらめ のちは 汝鳥などりにあらむを 命は 死なせたまひそ いしたふや 天馳使あまはせづかひ 事の 語りごとも こをば」

「青山に 日が隠らば ぬばたまの は出でなむ 朝日の み栄え来て 栲綱たくづのの 白きただむき 沫雪の わかやる胸を そ手抱だたき 手抱ただきまながり 真玉手またまで 玉手さしき 股長ももながに さむを あやに な恋ひきこし 八千矛やちほこの 神のみこと 事の 語りごとも こをば」

メインヴィジュアルの中央で背中合わせに立つ男女のシルエットのモチーフはもちろん、右が沼河比売、左が大国主命です。そして、閉じられた戸を挟んで歌を詠み合ったという二人を表現しているのです。
実はこの話の裏には、大国主命が奴奈川姫に求婚した理由として、翡翠の原産供給地を掌握するためだった、という話もあるようです。それだけ糸魚川産の翡翠というものが当時でも重要な存在だったことを物語っています。実際に、大国主命を奉った出雲大社の真名井遺跡からは、糸魚川翡翠で作られたと見られる勾玉が出土しているそうです。

というわけで、ぜひこの機会に、古からの奥ゆかしい世界を内包する糸魚川翡翠を使用した「めのやの糸魚川ヒスイ」商品を、お手に取ってみてはいかがでしょうか。

また今回、オンラインショップと全国のアナヒータストーンズならびにその姉妹店で、「めのやの糸魚川ヒスイ」商品をご購入いただきましたお客様には、糸魚川翡翠の品質を保証するギャランティーカードをお付けいたします。

「めのやの糸魚川ヒスイ」ギャランティーカード

「めのやの糸魚川ヒスイ」ギャランティーカード(※画像はイメージですので、実際の物とは異なる場合があります。)

※ギャランティーカードは一回のご購入で1枚までとさせていただきます。

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