みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
ブログを更新しました。
しばしお付き合いください。
1月も半ばですね。
みなさん初詣は済ませましたか?
私、昨年引っ越しをしましたので
「産土神(うぶすながみ)」が
変わったんですね。
産土神とはその土地を守る神様で
生まれ育った土地や
住んでいる所から一番近い場所に
ある神社、またその神社の神様
ということです。
「氏神(うじがみ)さま」も
同じ意味で使われますが、「氏神」は
元々は同じ氏族が祀った神様を
そう呼んだそうです。
そして同じ氏族の人達を
「氏子(うじこ)」と呼んでいました。
最近は神社に関わる人だけを氏子と
言うようになりましたが、
元々は氏神さんと氏子の関係は
一族を通しての様です。
便宜上氏神さん・氏子さんと
呼びますね(^^)
実は私も産土神って、そんなに
言ったことありませんので・・・
ちなみに産土神に対して使う呼称は
「産子(うぶこ)」です(^^;)
初詣はまず氏神さんから、そして
自分が個人的に崇敬している神社を次に、
といった順番のようです。
そんな崇敬している神社を
「崇敬神社」といいます。
ソノママデスガ・・・
ちなみに私の今度の氏神さんは
「総荒神」の名前が付き、スサノヲさんと
竈の夫婦神の神社でした。
さてさて。ここから本題です。
繰り返しますが1月半ば。
「小正月」も過ぎましたね(^^)b
小正月は1月15日だと思っていたのですが
13~15日だったり、ざっくり中旬だったり
地域によって違ったりと、曖昧のようです。
その前にあるのが「松の内」。
これも地域によって違うようです。
松の内が明けると、正月飾りの
片付けに入りますね。
お正月の飾りは歳神さまを迎えるもの。
歳神様の依代である鏡餅は
食べて神様のご神威をいただき、
注連飾りなどを焼くことによって
歳神さまがお帰りになります。
空から帰るのですね。
このお帰りになる儀式を
「とんど」「どんど」「左義長」などと呼び
地方によって様々の様です。
出雲地方は「とんど」の様です。
また歳神さんを「とんどさん」と
呼んだりもするそうです。
とんどは神社が行うところや地域で行う所と
これまた様々なようです。
今年は積雪の為、日にちをずらした所も
あるようですね。
先日の休み、車を走らせていたら
偶然見つけました。写真に収めましたよ。
竹が組まれていたので「バンッバンッ!!」
と爆ぜる音が響いていました。
最近では火を焚けない所や
持ち込みの制限があったりと
不都合もあるようです。
逆に正月飾りに使う素材を
燃やしても有害な物を含まないよう、
作る側も工夫していると伺います。
時代によって変わっていく
風習かもしれませんね。
歳神さまを送る「とんどさん」でした。
ネットで「とんど」や「左義長」で
検索すると全国の違いが解りますよ♪
さて。
今回は話題をもう一つ。
表題にも書きました
「歳神さま」「歳徳神(としとくじん)」。
なんか似ていますね( ̄∀ ̄)b
お正月に神様自らやってくるという
「来訪神」としての性格は一緒ですが
分けて考えるほうが一般的のようです。
簡単に言いますと
「歳神さま」は個人宅に来られる神様。
「歳徳神」は集落や地域にやってくる神様
と言ったところでしょうか。
どなた様?ということになりますと
山の神だったり田の神だったりご先祖だったり
はたまたスサノヲだったり、スサノヲと
その妃神クシナダだったり・・・・
これまたその地域で違うようです。
また、来訪神としてではなく
神社に末社として祀られていたり
お神輿に遷られて地域を練り歩いたりと
その種類は枚挙にいとまがありません。
ユニークなところでは出雲大社界隈で
正月三日に行われる吉兆神事。
出雲大社界隈の14の地区が
「歳徳神」と刺繍の入った
のぼり旗(吉兆幡→きっちょうばん)を引き
氏神さま、出雲大社など数カ所を巡り
吉兆幡を立て大社神謡を詠います。
この「大社神謡」は祝い唄で
歌の種類が幾つかあるのですが
同じ歌でも口伝で代々伝わっているので
その地区毎に微妙に違います。
裏から撮ってしまいましたが10mはある
吉兆幡には「歳徳神」と金糸で
刺繍が施されています。
これも地区ごとに高さや刺繍が違います。
歳徳神の依代といわれていますので
この吉兆幡に歳徳神さまからお越し頂き、
五穀豊穣、無病息災の祈願をするとの事です。
番内さんはこの後、地区の家庭を回り
携えた竹(ささら)で地面を叩き
「悪魔祓い(あくまんばらい)!」と叫び
厄払いをしていきます。
残念ながら今年は中止でした。
密集、密接が避けられないのと
高齢者が多いとの理由だそうです。
※写真は2017年、2019年のものです。
もう一つ。
出雲市の西隣、大田市の漁師町に伝わる
通称「五十猛のグロ」と呼ばれる
小正月の民間神事です。
平成17年、国の重要無形民俗文化財に
指定されました。
「グロ」とは建物の名称です。
そしてこの行事の名称でもあります。
写真がコチラ。
2018年1月撮影。
竹で作られた建物です。
モンゴルの「ゲル」に似たこの建物は
朝鮮半島から渡来した風習の様です。
先日「古事記と出雲㉑」のブログに
書かせて頂いた「韓神(からかみ)」の
名の付く神社はこの場所の
すぐそばにあります。
お解りにならないかもしれませんが
丸の中にうっすら鳥居が映っています。
韓神新羅神社です。
「韓神(からかみ)」を冠する神社は
全国でもここだけだとか。
境内にはグロの重要無形文化財の碑があります。
その片面にはハングル表記。
小正月の1月11日から15日の期間、
大田市五十猛町大浦の港の空き地に
2つの地区が1年交代で竹を主に
直径6mほどのこのグロを建て
歳徳神を迎え、室内の三箇所で
期間中24時間火を焚き続けます。
地域の人達は自由にこのグロに訪れ
火を焚きながら飲み食いし
小正月を過ごします。
この火の煙を浴びると
1年間健康でいられるのだそうです。
他の地域の人もウエルカムな行事で
2018年2019年と2年続けてお邪魔しました。
1年交代ですので中で飲み食いしている
皆さんは翌年全く違う人でしたが
皆さん温かく迎えてくれました。
真ん中に突き出た竹の柱は
「センボクサン」といい、
二本立てられますが
1本は根の付いたままというのが
仕来りだとか。
センボクサンには神聖な海藻、
ホンダワラが施されます。
これは歳徳神への神饌なのだとか。
神棚も設けられ、供えられた鏡餅に
歳徳神は宿られるようです。
「民間神事」というのは
宮司さんが行うわけではなく、
代表の方がその祭壇に神様を迎え、
神事が終われば神送りを行います。
センボクサンの先には飾りが付けられ
骨組みはまるでアンテナの様な形です。
さすが漁師さんの地区。
見ず知らずの私にも魚介の
おすそ分けが次々と( ̄0 ̄)
写真の海鮮は頂きものです♪
そうそう、お餅の食べ方が独特でした。
黒砂糖を餅で巻いていただきます。
壁は竹の葉。やおらその竹を折り、
クシ代わりに餅にさして焼いたり(笑)
夜に高カロリーですが、そんなことは
何処かへ飛んじゃうくらい美味です♪
14日の夜に神送りを行い、
15日の朝にはグロは壊されます。
14日の夜に伺うと神送りの後の
鏡餅のおすそ分けをいただきました。
地域独特の正月行事。
歳徳神を迎える独特な風習は
皆さんの住む所にも
あるのではないでしょうか?
本日は「とんどさん」と
大社町の吉兆神事、
五十猛町の小正月行事「グロ」を
ご紹介しました。
お付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。
ご自愛下さいますように。