めのうさとえすこな散歩

神社な日常 知って得する神社のあれこれ ~ スサノヲの足跡 出雲玉作の遺跡とスサノヲ 編~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
ブログを更新しました。
しばしお付き合いください。

 

先日、またまた立久恵峡に行ってきました。
5月1日の「神社な日常」でご紹介した
神仏習合のお寺、霊光寺の奥の院へです。
その時のブログは奥の院の背後の山の
山頂に登ったお話でした。

~神仏習合の神社 立久恵神社・奥の院 編~

今回はその山頂に、また登るための
ロープを張ってきました。

同行者は前回登場の三代氏ともう一人、
私の巨石仲間のMさんです。

前回は最後にロッククライミング的に
岩壁を登って山頂に辿り着いたのですが
今回も私がロープを持ち、
再チャレンジ
して参りました。
・・・・ですが慢心でしょうか(^^;)
一度行けたものですから前回ほど緊張が無く
結果、滑って滑落しかけました。
油断大敵です。

なんとか無事ロープを張り、
次回からは行きやすくなりました(^^)/

そして前回「この先に行けたのでは!?」と
心残りだった場所にも行けました!こちらです。


しつこいですね(^^;)
橋の向こうや霊光寺のお堂前から見える
「天柱峯(てんちゅうみね)」の突端です。
この先っぽまで行けました(゜▽゜;)!!
その先っぽからはこんな眺めでした!


怖かったー(>_<)。

よ~く見ると・・・(。。;)!!

1枚目の写真の吊橋の支柱が見えます!


さらに2枚目に写っている擬宝珠のお堂も!


そして3枚目の写真に見える木!
枯れているのですが
よく見ると縦に裂けている様に見えます。
察するに雷に打たれたのかも!?

いや~心臓バクバクでした(◯_◯;)

さてさて。
今回はスサノヲの足跡を辿ります。
題名にもあります出雲玉作跡は
玉造温泉街の東側にあり、
古墳時代前期から平安時代にかけて
実に700年もの長期に渡り
玉作工房が存在し続けた所です。

正式には記加羅志神社跡古墳といい
現在は出雲玉作史跡公園と呼ばれ
広さ2.8ヘクタールの公園施設と
なっています。

公園内には工房跡が保存されていたり
竪穴式住居が再現されています。

記加羅志(きからし)神社跡という事は
ここに以前、記加羅志神社がありました。
現在は玉作湯神社境内に遷座されています。


素鵞(すが)神社と合祀されていて
ご祭神はスサノヲです。

ここで日本書記の第六段の二番目の一書に
目を通してみましょう。
(一書→「あるふみ」異文の事)

海原を治めよとイザナキから
告げられたスサノヲですが、
母神に会いたいと泣いてばかりで
ついにはイザナキの怒りを買い
追放されてしまいます。

《日本書記 神代上 第六段 一書(二)》
晴れて母神に会いに行けるスサノヲは

その前に姉神アマテラスに会う許しをもらい
アマテラスの国、天上へと向かいます。

その途中、スサノヲを出迎える
一柱の神様がいらっしゃいました。
玉作りの神様のハカルタマです。
(古事記ではタマオヤ。)

ハカルタマはスサノヲに
瑞八坂瓊之曲玉(ミズノヤサカニノ
マガタマ)を献上します。
スサノオはその勾玉を携えて
天上に昇りました。

その時、アマテラスはスサノオが
悪い心を抱いてやって来ると疑って、
兵を集めて待ち構えていました。

疑われたスサノオは
アマテラスの元に来た理由は
純粋に姉神に会いに来たのと
珍しい宝物、ミズノヤサカニノマガタマを
差し上げようと思っての事で
他意は無いと説明します・・・

と、この様な流れが載っています。
玉作湯神社の遠藤宮司とこの話になった時、
遠藤宮司はこの一書の舞台が先の遺跡だと
思いますとおっしゃいました。

話が前後しますが、
なぜこのお話に至ったかというと
前述の記加羅志神社について
質問に行ったのです。
なぜ玉作遺跡に
勾玉の神様の神社では無く
スサノヲが祀られる
記加羅志神社があったのか?

遠藤宮司は優しい面持ちで
「玉作の神様は既にこちらに
いらっしゃいますからね。」と
玉作湯神社を仰いでおっしゃいました。
それで次に縁の深いスサノヲを
祀ったのではないかと。

その縁とは日本書記にある
ハアカルタマが出迎え勾玉を献上した、
とある先程の一書の事です。
遠藤宮司は加えて
「私は献上した場所はあの遺跡の場所だと
思っています。」とおっしゃいました。
なるほど。

この一書のストーリーを顕すかの様に
アマテラスを祀る神社が
玉作史跡公園の西側、松の湯さんの
裏手の住宅の脇の森にあります。
波止神社 松江市玉湯町玉造。

では波止神社に足を運んでみましょう。
神社の場所の目印はこの御由緒。

この御由緒の奥に細い道があります。


目指す神社はこの細い道の先です。


波止神社。ご祭神はアマテラスです。

社額に「玉作湯神社由緒社」とあります。
この「由緒社」というのは、
もしかしたら日本書記のお話に沿うように
この地に建立したのかもしれません。

というのも、前出の地図を見てくださると
玉作湯神社、記加羅志神社(跡)、そして
波止神社の神社の位置がバランスよく
三角形の形に位置しています。
そこにはなにか意図的が
有るような気がしてなりません。

紹介した日本書記六段の一書の件で
登場する神様、ハカルタマ、スサノヲ、
そしてアマテラスを玉造の地に祀り
献上されたミズノヤサカニノマガタマの
話を踏襲したのでは無いかと思います。

玉作湯神社に参拝した際は
本殿向かって右にある記加羅志神社、そして
ちょっと足を伸ばしてくださって
波止神社を参拝してみては如何でしょうか?
日本書記の一書にある、ミズノヤサカニノ
マガタマ巡りをどうぞ。

 

本日もお付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。
ご自愛下さいますように。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加