出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ誕生。
この冬、めのやから新しく誕生する
コスメブランドについて、
今回は古事記、出雲國風土記を通し
出雲國が古代より医療・医術の國だった事を
ご紹介していきたいと思います。
今回はオオクニヌシの蘇生に尽力した
二柱の女神の縁の神社を訪ねてみます。
その5 古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編②
看護の始祖 ~赤貝と蛤の女神~
前回に引き続きオオクニヌシの
蘇りに尽力した神様ゆかりの
神蹟・神社のご紹介をさせていただきます。
ご修造が終わり、見違えた社殿(^^)/
ご祭神は赤貝の女神キサカイヒメ。
元々は加賀潜戸(かかのくけど)という
海上洞窟内にありましたが
こちらに遷座されました。
洞窟内の元宮跡には鳥居があります。
加賀潜戸は出雲國風土記の掲載地。
風土記によると
ここでキサガイヒメは佐太神社のご祭神、
佐太大神を産んでいます。
出産前に「暗い洞窟だ」とおっしゃり
この場所を金の弓矢で射抜きました。
そして「かかやけり(明るくなった)」と
おっしゃったのが地名の由来です。
「加賀」は「かか」と読みます。
神社名も「かかじんじゃ」。
洞窟が2つ。
手前が加賀潜戸、向こう側に的島の洞窟。
的島は加賀潜戸で産まれた佐太大神が
幼少の頃に弓矢の練習の的にしたという洞窟が
潜戸と同じ方向に開いています。
夏至の日、朝日がこの2つの洞窟の
向こうから昇ります。
ですので夏至の日は
朝日が洞窟内を照らします。
ちなみに夏至の日の前後の土日の4日間、
サンライズクルージングがあります。
ただし曇天、雨天、高波の時は中止です。
ブログの潜戸の写真は
サンライズクルージングの時のものです。
もう一箇所。
法吉神社(ほっきじんじゃ)。
島根県松江市法吉町582
ご祭神はウムガイヒメ。
出雲國風土記には
宇武賀比売命(ウムカヒメノミコト)が
法吉鳥(ほほきどり=ウグイス)になって
この地に飛んできて鎮座なさった。と
法吉郷の地名の由来が書かれています。
私は最初「法吉(ほっき)」を
ホッキ貝と連想してしまい
ハマグリがホッキ貝???なぜ貝が変わった?
と混乱しました(笑)
貝から鳥もかなり大胆な変わりようですが。
「この地に鎮座なさった」ということは
この地に魂を鎮められた=お墓がある
という意味になり、地図上を探してみますと
御陵の伝承地があります。
元々、お墓を意味する「陵」を
「みささぎ」と読むのは鳥に由来するそうです。
「みささぎ」の「ささぎ」は小鳥の意味で、
古くからの古墳に樹木が繁るようになると
自ずと鳥の棲みかになるというわけです。
ウグイスの風土記の時代の鳴き声の表記は
「ホホケキョ ホッキョ」。
ここから「法吉」の字が充てられたようですね。
オオクニヌシの命の恩人(恩神?)の
二柱の女神は、看護師の始祖として
厚い信仰の元、今でも微笑むように
鎮座されているのではないでしょうか?
◆新ブランドについて◆
出雲の人は雨が降れば土地を清め、
風が吹けば厄を吹き払うといって
目には見えない存在を身近に感じ
大切にしています。
遠い昔から人々の生活と共にあった
出雲の薬草。
遠い昔からやさしく、
柔らかく湧き続けている玉造の温泉。
この土地の人たちは自然に感謝し、
生があることへの感謝を静かに宣って
繋いできました。
一日の終わりに、
自分の中のささやかな儀式のように、
明日に祈るように。
「リセット、癒し、整える」ことで
健やかに明日を迎えるためのプロダクトです。
◆おなじ風土のもとに織りなす文化が共鳴し循環することを目指して◆
化粧品は温泉水と自然由来の成分から製造。
出雲地方で生まれた文化が造り手と共に共鳴し
循環していくことを目指しています。
主成分は島根県産の真菰(まこも)、
やまもも、塩、そして日本古来の御守り
「勾玉」を継承している
めのや本店から湧き出ている玉造温泉水。
真菰はしめ縄や神事にも使われ、
「神が宿る草」と呼ばれており、
やまももはイザナミイザナギの
黄泉の国のくだりに登場。
神の名前を持つ果物と呼ばれていました。
いずれも出雲風土記に登場する薬草です。
古代出雲は医薬の国とも
いわれていたことからも、
古来より出雲の人にとって
薬草は身近な存在でした。
日本古来より伝わる薬草と
洗い浄めるという文化。
気持ちをリセットし、
心身を癒しながら
みずみずしい肌へと導きます。
この冬の発売を
どうぞ楽しみにお待ちください。
新コスメにまつわる神話や風土の過去のブログは下記から
新コスメにまつわる神話や風土の話 その2 ~古代出雲は医薬の国だった 稲羽の素兎編~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その3 ~古代出雲は医薬の国だった ヤガミヒメ編~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その4 ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編①~