めのうさとえすこな散歩

神社な日常 知って得する神社のあれこれ。 狛犬編

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みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。

ここ出雲地方も秋が進んでいますね。
先月まで畑を真っ白に染めていた
蕎麦の花が見当たらなくなり、
新蕎麦の出始めを示唆しています。
先月末、出雲市斐川町で撮った蕎麦畑です。
彼方にJRの電車が走っています。

そして最近はコスモスも散り始めたようです。
間もなく紅葉ですね。

今回は「狛犬編」です。
ではお付き合いよろしくお願いします。

鳥居と狛犬は神社の
マストアイテム的な存在ですね。

鳥居は神域を表すのに対し
狛犬はいわば見張り番です。

起源は古代のインドで
元々は仏陀の傍らに置いて
守護する役目のライオンの像でした。
飛鳥時代に唐から
日本へ入ってきたようですね。
ですので、獅子(ライオン)の狛犬の
神社もあるようです。


日光市 二荒山神社。

古来に倣った狛犬というわけですが
珍しいパターンです。

一般的に向かって右に口を開けた獅子、
左に口を閉じた狛犬を置かれるようです。

松江市 加賀神社 境内社前の狛犬。

空いた口は「阿(あ)」、
サンスクリット語の最初の言葉。
対して閉じた口は「吽(うん)」、
最後の言葉。
「阿吽」は宇宙の始まりから終わりまでを
表しています。
という事は狛犬さんはこの世のあらゆるもの
全てお見通しなのです。
悪しきものが近づいて来たら
飛びかかられるかもしれませんね。
そんな神獣なのです。

時代とともに狛犬から角が無くなり
名前も「獅子狛犬」から「狛犬」に
なっていきました。

角のある狛犬が獅子の様式に変わり
角の無い獅子残ったのですが
名前は狛犬になったという
ちょっと面倒な変遷があったみたいです。

日光東照宮奥宮拝殿の狛犬。
手前は有角の狛犬。写真奥の獅子は無角。

元々は屋内に置かれた狛犬は
木製でした。室内仕様だったようです。
またスダレをピンと張る為のオモリ
「鎮子(ちんじ)」として使われていた事が
枕草子にも書かれています。

やがて屋外に置かれるようになり
雨風に耐える為、
石で作られる様になっていきます。

石で作るのは技術がいるようで
狛犬に小さな狛犬を更に作ったり
口の中に球体を残し作ったり
石工たちは技術を競ったようです。

松江市八雲町西岩坂 志多備神社の狛犬。

狛犬は地方ごとの特徴があるようです。
江戸狛犬、浪速狛犬など、
その土地の名前を冠した狛犬で呼ばれています。

ここ出雲地方も例にもれず、
2つの特徴的な狛犬が存在します。

①出雲構え型。

松江市島根町野波 日御碕神社

構え型はその名の通り、
頭を下にしてお尻を上に突き出し
今にも飛びかかるかの様に構えた狛犬です。
尾も太く高い位置にあります。

②出雲座り型

松江市美保関町 美保神社。

おすわりをした体制です。
こちらも尾が太く、
ろうそくの炎が燃えるように
直立した尾の形が特徴です。

こちらの地方はこのどちらか、
もしくはこの2つの型が順に並んでいる風景が
珍しくありません。

木製のものより雨風に強いとはいえ
劣化は防げません。
古い狛犬ですと、阿行のアゴが無かったり、
前足が無い狛犬さんと出会う時もしばしば。
こちらは、その後に補修したようですね。

出雲市松寄下町 朝山八幡宮。

もちろん、出雲地方の狛犬は
この二型だけではありません。

雲南市掛合町入間 八重山神社。

せむしの狛犬さん。
現在は保存の為、
アクリル版で保護されている様です。

神社前のこれらの神獣は
神使(しんし)と呼ばれます。
神道においての神の使者(使い)です。
他にも祀られている神様に
由来する神使の場合もあります。

ポピュラーなところでは
稲荷神社のキツネさんでしょうか?


出雲市平田町 宇美神社の稲荷神社の狛狐。


出雲市平野町 粟津稲生神社の狛狐。

稲荷神社はその名の通り「稲成る」神社。
狐さんは穀倉の厄介者、その天敵として
キツネさんが門番になっているとか、
また、食物神の意味の
「御饌津(みけつ)神」。
これが「御狐神」となりキツネさんが
神使として置かれたとか、
稲穂が実る色が狐の毛色と似ているから
など諸説あるようです。

御祭神から連想される神使はこちら。


松江市古曽志町 古曽志神社。

古曽志神社の御祭神はサルタヒコと
アメノウズメ。夫婦神です。

サルタヒコは名前に
「猿」の文字が入りますので
理解しやすいと思います。

そして、ニワトリ(^^;)
アメノウズメが何故ニワトリかというと
神話の天の岩屋戸のエピソードに
由来するそうですね。

弟スサノヲの目に余る行為をかばっていた
姉アマテラスはとうとう かばい切れず
全てを放棄し、岩屋に隠れてしまいます。

太陽神のアマテラスが隠れた為、
世界は闇に包まれ災いが起こります。

知恵の神様を中心にアマテラス復帰計画が
進められます。
その最初が「長鳴鳥」を鳴かせる、でした。

そして数々の施策の上、アメノウズメが
大勢の神様の前で踊り狂い大騒ぎします。
復帰計画の最初と最後、そこでウズメと
ニワトリはワンセットなんですね。

その他にも猪やカエル
びっくりするところではムカデなど。

参拝前に鳥居の次に目に入ってくるのが
狛犬かと思います。
ちょっと興味を持ってくだされば
嬉しく思う次第です。

今回は狛犬をご紹介しました。
お付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。

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