めのうさとえすこな散歩

神社な日常 知って得する神社のあれこれ 万九千神社神迎祭編

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
ブログを更新しました。
しばしお付き合いください。

先日、城好きのサルオさんとの雑談の中で
私が神社や神話にハマる以前は
お城が好きだった事を話してました。
実はそうなんです。

自慢になりませんが
現在、建立当時から残る天守閣、
「現存12天守閣」を
全部訪れてたりするんですね、私。
実は島根に来てから加速的に
回れたんです♪♪ というのも
12の天守のうち
山陰と四国に半分の6天守あるんです。
神社とお城だったら
お城ファーストの時期の話です。

私にとっては神社や巨石信仰とお城って
同じ様な部類なんです。
どこが???って思われますよね。

お城はそこに殿様がいて
政治の拠点だったという事実が
あるわけじゃないですか。

そして神社や巨石信仰は
過去にここは祈りの場所だった、という
否定できない事実の跡のわけです。

その過去を物語っている事実というところが
一緒なんですよね(^^)

神社や神話にのめり込んだのは
ここ5~6年の私なのであります。

さてさて。
本日は万九千神社の神迎えの報告を。

万九千神社神迎神事

私、恥ずかしながら 今回の祭祀で
今まで勘違いしていることに気づきました。
そのへんも含めてご報告させて頂きます。

旧暦10月17日。今年は12月1日でした。
この日の早朝。
万九千神社は神様をお迎えしました。

開祭時刻は「早朝」。
だいたい朝4時頃から始まります。

私は真夜中の2時にアラームをセット。
仮眠に近い睡眠を取り、
なんとか2時15分に布団から出ました。

禊のつもりのシャワーを浴び、
防寒にヒートテックやズボン下を履き
スーツに着替え万九千神社に着いたのは。
3時半ころでした。

駐車場には地元のケーブルテレビと
ルームランプの点いている
車が停まっていました。

手水を済ませ境内に。
万九千神社と並んである
立虫神社に夜灯がポツンと灯っています。

ケーブルテレビのカメラマンの方は
既にカメラをセットされ、
撮影準備は整っているようでした。
何枚か写真を撮っていると
やがて宮司さんがいらっしゃいました。

立虫神社に昇殿し準備をされます。
扉の閉じた拝殿から二柏手の音が響きます。

続いて万九千神社に昇殿、灯りを点け
こちらからも二拍手の音が。

私も二社に参拝をすませ
神迎え前の写真を撮らせて頂きます。
万九千神社拝殿。

万九千神社は本殿が無く
拝殿の後ろにある磐座(いわくら)を
ご神体として祀っています。
その磐座を仰ぎ見る様に扉があり
既に開けられていました。
写真中央が黒く見えるのは
未明の暗やみです。

境内には友達連れの女性が二人、
お一人で動画を撮られる女性、
そして男性が一人。

カメラマンさんと私とで
6人の参列者です。

AM4時を6分ほど過ぎた頃
祭祀が始まりました。
スタートは立虫神社拝殿です。

修祓(しゅばつ→お祓い)の
祝詞が聞こえます。
立虫神社拝殿、万九千神社拝殿
参列者のお祓いが済みました。

清められた拝殿から宮司は
大きな榊を携え出てこられました。

お迎えの場所、斐伊川まで
住宅地を歩いていきます。
男性の参列者を除く5人が後を追います。

土手まで来ました。
土手の向こうは斐伊川です。
先立って権禰宜(ごんねぎ→神職の役職)から
注意があり、土手の向こうには行っては
いけない説明がありました。
迎える儀式は秘儀なのです。
土手の階段を斐伊川に向かう宮司。

宮司は土手の向こうへ消えていきました。
しばらく戻るのを待ちます。

先日は満月、
この日は十六夜の月でした。
ほんの僅かな時間、顔を出す十六夜の月。

土手の向こうへ宮司が消えてから30分ほど。
土手の先に姿が見えました。

ゆっくりゆっくり確かめるように階段を
下りてこられます。

目の前を通るときは神様に
失礼の無い様頭を下げます。

さあ、来た道を神社へ戻ります。

失礼の無いようにでしょうか!?
向かう時より歩みがゆっくりに感じます。
境内に着きました。

まずは立虫神社拝殿に昇殿します。

宮司は拝殿の扉を閉め
しばし祭祀を独りで進めます。

扉が再び開きました。
ヒモロギの榊を携え
宮司は万九千神社拝殿に移ります。

権禰宜から昇殿を促されました。
ただし、祝詞の最中は写真は控えることと
注意がありました。

昇殿させていただき、再び修祓です。

起立し宮司に合わせ
神様の方に向かい深々と一礼(一拝)。

祝詞があげられ祭祀が進みます。
また、時には「おおおぉぉーーー・・」と
警蹕(けいひつ)の声をあげ
控えるように促されます。
写真のタイミングはほとんど無く
祭祀に集中できました。

宮司の玉串拝礼。
そして再度起立し一拝。
そして宮司は直会を行います。
神迎えの祭祀が全て終わった様です。

一仕事を終え、たおやかな表情の宮司から
お話がありました。

「無事、龍蛇神様をお迎えできました。」

( ̄◇ ̄;)!!!

お迎えしたのは八百万の神々ではなく
龍蛇神さまでした!

龍蛇神とは八百万の神々を
先導される神様です。

出雲大社も稲佐の浜から大社まで
歩いて八百万の神々をお迎えする時、
龍蛇神は先頭にいらっしゃいます。

※2019年11月6日出雲大社神迎祭 於正門前

そして夕刻、出雲大社から
八百万の神々を迎えるとの事。
そう、この日の16時、
出雲大社は神送り、神等去出祭を
行います。
宮司は「出雲大社の後
当社にいらっしゃいます。」
とおっしゃいました。

以前、私はブログで
神在祭は神社ごとの独自の祭祀です。
神在期間が隣り合う神社は
「A神社からB神社に移られる」
という伝承を耳にします。
これはどうやら神社側でなく、
民間で広まった都市伝説といいますか
噂の様なものみたいですね。
全てがそうでは無いかもしれませんが。

と書かせて頂いたのですが
朝山神社→出雲大社、そして
出雲大社→万九千神社と
神社を移る事が
祝詞や宮司さんの口から聞けるという事は
都市伝説では無いのだなと
この機会に改めて知りました。
もちろん、そうで無い神社もあるようです。

2018年にも参列させて頂いた時も
思ったのですが、
神様をお迎えしてホっとされるのか
宮司はなんとも言えない
柔和な表情をされました。

今年の神迎えは特に穏やかで
例年とは違い風が全く無かったそうです。
神事の後の宮司はお話の最後、
「健康に気をつけて
心安にお過ごしください。」と〆られました。

「心安(うらやす)」っていい響きだなぁと、
気温6℃の中の祭祀で体は冷え切りましたが
心が温まる瞬間でした。

この後、御朱印を頂きました。

立虫神社。
万九千神社はこの
立虫神社の境内に建つ神社です。

万九千社。
古来の神社名は「まくせのやしろ」。
よく見ると「万」では無く
「一」の下に「力」。
ご神紋は「いちりき」と読みます。

時刻は6時45分、暁の頃。
東の空が太陽に染まる前です。
御神体の脇に拝殿の光が漏れ
一足先に東雲を思わせる朝でした。
・・・寒かった(>_<)

今回は万九千神社の神迎祭を
ご紹介しました。
お付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。
ご自愛くださいますように

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加