石の音、ときどき日常

新コスメにまつわる神話や風土の話 その3  ~古代出雲は医薬の国だった ヤガミヒメ編~

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出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ誕生

この冬、めのやから新しく誕生する
コスメブランドについて、
まつわる神話や風土について
ご紹介していきたいと思います。

今回はヤガミヒメについてです。

 

その3 古代出雲は医薬の国だった ~ヤガミヒメ編~

 絶世の美女? 豪族の娘? 気遣いの母?

さて件のヤガミヒメ。
出雲から遠く離れた稲羽まで
多数の男神が
娶りに赴くこともいとわないほど

美人の姫神なわけです。
それはそれは綺麗な姫神だったのでしょう。

ヤガミヒメがオオクニヌシを逆指名した後
稲羽から出雲へ嫁いできます。
その時、すでにご懐妊していました。
臨月だったそうです。

来雲の際、旅の疲れを癒やした
と伝わるのが「湯の川温泉」。

オオクニヌシの元へ行く前に
この温泉に入りヤガミヒメは
ますます美しくなったそうです。
この温泉が「日本三大美人の湯」の
一つに謳われる理由かもしれません。

道の駅 湯の川にあるヤガミヒメ像。

湯の川温泉は6つの宿があり、
その中の一つ、旅館「湯元湯の川」の
敷地内に八上姫神社が勧請されています。

美人の湯でお色直しをしたヤガミヒメ。
いざ嫁いで見れば、オオクニヌシには
すでにスセリヒメという正妻がいました。
この時代は一夫多妻ですので
こういったこともあるのでしょう。
スセリヒメを「畏みて」ヤガミヒメは
稲羽に帰ってしまいます。

「畏みて(かしこみて)」。
「恐れて」と訳しているものが多いですね。
ヤガミヒメは自分がオオクニヌシの
近くにいることでイザコザを
起こしてしまう未来を
察したのかもしれません。
スセリヒメが恐かったというより
個人的にはヤガミヒメが
気を遣った感じがします。

というのも、
スセリヒメの名前の意味は
「す・せり」と考えれば
「す」は進むの意味で、
「せり」は完了の意味と考えれば
非常に積極的な女神に感じます。

確かに、オオクニヌシと
一目惚れで恋に落ちてしまったり、
そのオオクニヌシを
「ステキな神様がいらっしゃいました」
なんて自分の父親に紹介するところは
グイグイ行くタイプなのかもしれません。

私としてはそんなスセリヒメ
性格を察したヤガミヒメが
一歩引いた印象です。

はるばる稲羽から出雲にやってきた
ヤガミヒメは斐川の地
で出産されます。
その伝承がある神社がこちら。
御井神社。 出雲市斐川町直江2518

神社の由来を読むと
オオクニヌシに会う前に
出産されているようです。

この地で出産されたヤガミヒメは
井戸を3つ掘り、
それぞれの井戸水を産湯にしたとか。

井戸にはそれぞれ名称と
次の伝承があります。
◼生井(いくい・安産の水神)

◼福井(さくい・産児幸福の水神)

◼綱長井(つながい・産児寿命の水神)

各井戸には小さな狛犬さんが
目を光らせています。
悪しきものの侵入を防ぐかの様です。

生まれた御子神の名前は
御井神(みいのかみ)
または木俣神(このまたのかみ)。
御井神社のご祭神です。

「御井」は前述の井戸に関わり、
「木俣」は生んだその子を
木の俣に挟み、出雲に残して
稲羽に帰ったことに
由来しているようです。

一夫多妻の当時は通い婚だそうで
奥さんはあちこちに離れて住んでいました。
子どもがいればその子どもは
母親と暮らすのが当たり前で
子どもを置いていくということは
離縁ということなのでしょうか?

ただ稲羽には
オオクニヌシとヤガミヒメの間に生まれた
子どもは5人とも9人とも伝わっており
実際は逢瀬を重ねていたのかもしれません。

古事記ではオオクニヌシと
正妻のスセリヒメとの間の子どもの

記載が無いことを鑑みれば
「逢瀬」という単語は
正に相応しいかもしれません。

そして、稲羽でヤガミヒメが
ご祭神の神社といえばこちら。

売沼神社(めぬまじんじゃ)。
鳥取市河原町曳田167

拝殿脇に個性的な狛犬さんがいます(^^)。

社名の「めぬま」は
「め」=「女(め)」、もしくは「ひめ」。
「沼」は音に意味があり、音は「ぬ」。
「ぬ」は「玉」や
「玉飾り」
の意味があります。

つまり「玉の様な綺麗な女性」、
意味を広げると「宝石のように輝く姫」
といった意味でしょうか。

ナビで調べてみますと、出雲から
売沼神社まで道のりは170km弱あります。

車で高速を使って2時間30分あまり。
徒歩ですと最短で35時間と出ます。
一日9時間歩いたとして4日はかかります!
古事記の時代は歩いて出向いたでしょうから
4日も歩いて求婚に向かうとは
想像以上の美人だったかもしれませんね。

境内の隣を流れる川の向こうには古墳があり
もしかしたらヤガミヒメが
埋葬されているのでは
といった
説があるそうです。

元々売沼神社はこの中腹にあったのだとか。
ヤガミヒメが豪族の娘かもしれないという
説の所以がこの古墳のようです。

そしてこのヤガミヒメ。
この姫の名前を冠した薬、
「八上薬」なるものが
出雲大社に伝わっているのだとか!
その話は次回その4でご紹介します。

 

◆新ブランドについて◆

出雲の人は雨が降れば土地を清め、
風が吹けば厄を吹き払うといって
目には見えない存在を身近に感じ
大切にしています。

遠い昔から人々の生活と共にあった
出雲の薬草。
遠い昔からやさしく、
柔らかく湧き続けている玉造の温泉。

この土地の人たちは自然に感謝し、
生があることへの感謝を静かに宣って
繋いできました。

一日の終わりに、
自分の中のささやかな儀式のように、
明日に祈るように。

あああは「リセット、癒し、整える」ことで
健やかに明日を迎えるためのプロダクトです。

 

おなじ風土のもとに織りなす文化が共鳴し循環することを目指して◆

化粧品は温泉水と自然由来の成分から製造。
出雲地方で生まれた文化が造り手と共に共鳴し
循環していくことを目指しています。

主成分は島根県産の真菰(まこも)、
やまもも、塩、そして日本古来の御守り
「勾玉」を継承している
めのや本店から湧き出ている玉造温泉水。

真菰はしめ縄や神事にも使われ、
「神が宿る草」と呼ばれており、
やまももはイザナミイザナギの
黄泉の国のくだりに登場。
神の名前を持つ果物と呼ばれていました。

いずれも出雲風土記に登場する薬草です。
古代出雲は医薬の国とも
いわれていたことからも、
古来より出雲の人にとって
薬草は身近な存在でした。

日本古来より伝わる薬草と
洗い浄めるという文化。
気持ちをリセットし、
心身を癒しながら
みずみずしい肌へと導きます。

この冬の発売を
どうぞ楽しみにお待ちください。

 

新コスメにまつわる神話や風土の過去のブログは下記から

新コスメにまつわる神話や風土の話 その1  ~ 玉造温泉 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その2  ~古代出雲は医薬の国だった 稲羽の素兎編~

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