めのうさとえすこな散歩

神社な日常 知って得する神社のあれこれ ~ スサノヲの足跡 須佐神社 編 ~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
ブログを更新しました。
しばしお付き合いください。

 

私、「秘境探索」というワードに
ハマっているこの頃です。

今まで「磐座(いわくら)」ですとか
「元宮」と聞くと行ってみたくなる
ヘンテコリンなスイッチがあったと
自覚はしていました。
最近は岩山の見方が変わってきまして
ちょっと険しかったりする山に
目が行ってしまいます。

体幹を鍛え、筋肉付けたら
世界が広がるかなあ・・・と
漠然とですが思ったりしています。

余談の余談ですが、前回天狗峯で淹れた
コーヒーの写真を載せました。

このコーヒーを淹れた水ですが
頂(いただき)付近に滴るように湧いている
水を汲んで沸かしてみました。

出雲や出雲界隈アチコチで
湧き水に出会う事があり、

いつかは「出雲湧き水MAP」を
作ってみたいと考えている私でした。
長い前フリ、スミマセン(><)

 

さてさて。
久々にスサノヲさんの足跡を追ってみます。
今回は有名処なんですが
機会を逃し、後回しになってしまっていた
「須佐神社」をご紹介します。

出雲國風土記には
「この国は小さい国だが、

国として良いところである。
だから私の名前は、
木や石にはつけまい。」と

おっしゃられてご自分の御魂を
ここに鎮め置かれた。
そして大須佐田・小須佐田を
お定めになった。だから須佐という。」
※解説出雲国風土記島根県古代文化センター[編]より抜粋。
と「須佐」の地名由来が書かれています。

この「大須佐田・小(お)須佐田」は稲田と
考えられ、須佐の地を開墾し田を作った、
つまりは
この土地に住めるように
国を作ったと
考えられています。

出雲国風土記に残るスサノヲの
山間部の足跡(そくせき)は
国作りという事のようですね。
その拠点だったのがこの場所だった訳です。

ですので参考にした本の解説には
「スサノヲ」の名前の表記を紐解くと
古事記では「勢い激しい進み放題の男」、
日本書紀では「荒れすさぶ男」、そして
出雲国風土記の表記は「須佐の男」と
書いてあります。

須佐神社のあるこの土地は
スサノヲが自身の名前を自ら
「土地」に付けた唯一の場所と
伝わっています。
「木や石にはつけまい。」
ということは、風土記の時代から
神様の神名を引き継ぐのは御神木や
磐座がポピュラーだったという
事なんでしょうね。

本殿はモチロン「大社造り」。
以前に比べ、この本殿の高さ、幅とも
半分になったといわれています。
須佐神社のHPには「高さ七間 (十二米余)」と
ありますので、以前は現在の出雲大社本殿と
同じくらいの大きさだったのでしょう。
山あいに24メートルの社殿!
それはそれは
荘厳だったのではないでしょうか!

そして須佐神社を一躍有名にしたのは
本殿後ろの杉の大木「大杉さん」。
樹齢千三百年といわれ、加賀藩から
帆柱に金八百両で所望があったそうですが
須佐国造が断ったと逸話が残っています。

なんでも、木の皮を剥ぐ参拝者が後を絶たず
大杉さんに柵を施したと聞きました。

その大杉さんの傍らに小さな祠?
この中には大杉さんの葉っぱのお守り、

「大杉さんの木精(こだま)」があります。

これは大杉さんの葉っぱを境内にある
「塩ノ井」で清めたもの。

中にはお守り袋と清められた葉が
包まれて別々に入っています。
袋に入れてお守りにします。
初穂料は¥600。

「塩ノ井」は須佐神社七不思議の一つで
稲佐の浜とつながっているといわれる
ちょっぴり塩っぱい水が湧いています。
伝承ではこの水でスサノヲは
この土地を清めたのだとか。

須佐神社の神事の際は
塩ノ井の湧き水で手水を使われます。

飲用では無いようです。
飲まれる際は自己責任で(^^;)

道を挟んで姉神、
アマテラスのお社があります。
天照社(てんしょうしゃ)。


一年に一度、スサノヲがアマテラスに
ご挨拶に行幸される神事が斎行されます。
例年 4 月 18 日の例大祭の神事に
引き続き斎行されるこの神事は
朝覲祭 (ちょうきんさい)と呼ばれ
実際に本殿からご神体が渡御(神様が
お神輿などで移動されること)されます。

神事が終わればまた本殿へ。

須佐神社に参拝に伺うと
非常に厳格な雰囲気といいますか
引き締まる気持ちになるのですが
安堵の感も伴う、不思議な感じがします。
結論として長居しちゃうんですね。

ある時、気づいたのですが
主祭神はもちろんスサノヲ。
他に妃神のクシナダ、そしてクシナダの
両親神、スサノヲからすれば義理の父神母神が
合殿で祀られているんです。
つまりはスサノヲは舅、姑と
同居されている構図になります。
暴れん坊のイメージがありますが
実は家族想いの神様なのかなと。

そういえば、ヒゲが胸に着くほど伸びた
大人になっても泣いてばかりいたのは
「母神に会いたい」という想いからでした。
そんな家族想いのスサノヲの実は優しい
御霊に
触れているのかもしれません。

本日もお付き合いくださって
ありがとうございます。

またの更新をお楽しみに。
ご自愛下さいますように。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加