みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
ブログを更新しました。
しばしお付き合いください。
暑中お見舞申し上げます。
今日は立秋ですが、
そんなのお構いなしの気温ですね。
今年あたり、日本の最高気温の
更新があるんじゃないかな?と
密かに思っている私だったりします。
厚生労働省は屋外では十分な距離
(できるだけ2m以上最低1m)を取って
マスクを外しましょうと
熱中症予防を促しています。
コロナ対策は大切ですが
熱中症で倒れてしまったら
元も子もありませんもんね。
しっかりした判断が
大事という事でしょうか。
さてさて。
「稲羽の素兎」のお話は以前、別のブログ
「古事記と出雲」でご紹介しました。
この「しろうさぎ」の話ですが
実は大山の麓の地域にも伝承があるのです。
その伝承のある神社を訪ねてみました。
中山神社。
鳥取県西伯郡大山町束積8
ネットで見つけた鳥取大学地域学部の
学生達の報告書を参考にさせて頂きます。
(2008年度 地域文化調査報告書
「伯耆のもう一つの白兎神話」より。)
ご祭神はオオナムチ(オオクニヌシ)と
宗像三女神の一柱タゴリヒメ。
この二柱を総称して大森大明神と呼び、
鷺大明神として白兎神とイナセハギを
祀ると書かれています。
「中山神社」の社名「中山」は
2005年の合併で大山町となる
以前の地名は名和町と中山町ですので、
合併して大山町になる
それ以前の「中山」の地名を冠する
神社だったのでしょう。
そして説明看板に次のようにあります。
束積(つかずみ)に住む白兎が
川をのぼる鱒の背を借り、
川を行き来していたが、
過って鱒の背を踏みはずし溺れた。
幸い、流れ木につかまり
隠岐島まで流された。
帰郷の念から鰐をだまし、
大国主の命に助けられた。
(中略)
村人は白兎の愛郷の念を偲び
元の遊び場「古屋敷ケ平ル」に社を建て
「素菟神社」とした。
この社は皮膚病(疱瘡)の守り神となり・・
(中略)
明治初年に社が、野火で焼失し
今は中山神社境内に再建され
永く白兎の心情を保っている。
令和二年三月 大山町
「素菟神社」の場所が
中山神社境内とありますが
実際あるのは神社境内隣りにあるお宅の
敷地の中の様です。
多分、宮司さんのお宅だと思うのですが
空き家の様で勝手に入るわけにもいかず
閉じられた門の外から写真をパチリ。
地方のケーブルテレビが放送した
写真をネットで見つけましたが
やはり「現在、参拝する事ができません」
と書かれています。
ゲリラ的に境内から森を抜けて
写真を撮られた方もいらっしゃる様ですが
断りも無く勝手に敷地に入るのには
変わりませんのでこちらからで。
先程の文の中には「焼失」とありましたが
使える木材を再利用したのか
黒く焦げた部分があるのだとか。
古事記の稲羽の素兎よろしく
皮膚病にご利益があるそうです。
自論ですが前述の「大森大明神」は
社殿が鬱蒼とした社叢(しゃそう→
神社の森)に囲まれている事からの別名で
「鷺大明神」は「うさぎ大明神」の事、
ですので「素兎(白兎)神社」の事では
無いかと想像します。
鳥居が2つあり、楼門を潜る参道には
結構な巨木もあります。
鷺大明神で「疱瘡の守護神日本第一也」と
讃えられた神社が出雲にあります。
伊奈西波岐神社 出雲市大社町鷺浦102。
旧社名が鷺大明神。ご祭神はイナセハギ。
先程の中山神社には
白兎神も祀られていましたが
こちらは合祀神として
白兎神がいらっしゃいます。
詳しく説明のあるブログを貼っておきます。
いつも参考にさせて頂いている
「いずもる」の中のブログです。
いずもる 疱瘡の守護神日本第一也
疱瘡は天然痘の事。
致死率の高い伝染病で
治ったとしても皮膚にその痕、
「あばた」と呼ばれる
ボコボコが出来たそうです。
稲羽の素兎が赤裸に剥かれた後
元に戻ったことから
火傷や皮膚病治癒、疱瘡除けのご利益で
名を馳せた社名の様です。
さて、素兎の話ですが、
古事記にはどうして兎が
島に行ってしまったのか
そのエピソードは書かれていません。
前出の「伯耆のもう一つの白兎神話」には
2つの逸話がありました。
鎌倉時代中期に成立した
『塵袋(ちりふくろ)』の中の
「因幡記」に記載されている内容が
まずひとつ目。
「因幡国高草の郡がある(中略)
この所にもと竹林があった。
それで竹草ともいう。(中略)
昔その竹の中に年取った
ウサギが住んでいた。
あるとき急に大水が起こって
竹林は水びたしになった。
浪が洗って竹の根を掘ったので
みんな崩れ落ち、兎が竹の根っこに乗って
流されているうちにオキノシマに着いた。
とあるそうです。
また、昭和11年成立の
「上中山村郷土誌」には
遠い神々の時代の昔、
この地に白兎がいた。
鱒が川の瀬にさかのぼって泳いでいるのを
その兎はこれを眺め、これに乗って
水が勢いよく流れている川の中に飛び込んで
それからまた木の枝に乗り、浮きつ
沈みつして、ついに海に流れ出て、
波のうねりをふみ渡って、はるかに
その真北にある隠岐の島を目指し
漂った。(中略)
と、中山神社の説明看板の話の
出自の様です。
面白いですね!
そうそう、中山神社!
後で知ったのですが、
参拝の機会がありましたら
ぜひ本殿の正面から向かって左側の
土台の部分をご覧になってください。
亀の彫刻があるそうです!
どうやら土台の石を成型する際、
亀を彫って残したような感じです。
トリミングしました!
本日もお付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。
ご自愛下さいますように。