めのうさとえすこな散歩

神社な日常 知って得する神社のあれこれ ~ 琴引山 山頂の神迎神事。 琴弾山神社 編 ~

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みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
読み物を更新しました。
しばしお付き合いください。

 

11月ですね。
今週から朝山神社を皮切りに
神迎祭が斎行されていきます。
新暦・旧暦と神社によって様々ですので、
場合によっては神魂神社が皮切だったり

ですが、
「神迎祭」の名称で「八百万の神」に関わる
神事をこの季節に一番早くに斎行するのは
琴引山山頂です。
その場所は神社では無いのです。
今回はそんなお話を。

出雲地方の神在の伝承では、
八百万の神々は琴引山を目指し、
神戸川を下り日本海に出て
稲佐の浜から上陸するといわれています。

琴引山では毎年9月23日に
山の9合目程にある「琴弾山神社」の
宮司さんが、山頂でお祓いの神事と
八百万の神の
出雲までの道中の
安全を祈念する神事を
斎行されます。

今年はその日は豪雨。
聞いた話によると、登山道が川になり
とても昇るのは無理だったそうです。
私も参列は諦めました。
神事は遥拝する形で行われたそうです。

琴引山は出雲國風土記にも登場する山で
現在と同じ「琴引山」で掲載されています。
その名の通り、オオクニヌシの琴が
この山にあるので「琴引山」と
名付けられたとあり、その琴があった場所は
現在三箇所の
候補があげられています。
①大神岩

②琴弾山神社の参道。

③穴神琴弾山神社脇の琴の窟(いわや)。

また、この山はオオクニヌシが
スサノヲの試練を乗り越え、この山頂から
国見をした山とも伝えられています。
ですが、スサノヲの元から持ち出した琴が
この山名由来の琴と同じものかは
定かではありません。

 

では過去の写真ですが、山頂で斎行された
神迎祭の様子を。

この時は地元の子供会や婦人会の登山が
重なり、多くの方が参列者されました。
祝詞が奏上され、神様が参集される前に
お祓いが無事に終わりました。
祭壇は、その昔、戦国武将の尼子経久が
戦勝を祈ったとされる石塔です。

「弥山」とも呼ばれるこの山は
山岳信仰が盛んな頃、四十二の宿坊が
存在したそうです。

そしてこの日は先程②の写真でご紹介した
琴弾山神社の例祭の日でした。
神社は垂れ幕が施され、この日に授与される
御札を求めて、親子連れや祖父母の方々が
登拝されています。
その御札は「夜泣き」や「疳の虫」を
封じの御札で、この地方ではこれらを
「ちりけ」と呼ぶそうです。

お子さんはお神酒を召し上がるわけには
いきませんので、親が指に取り、
唇近くにチョンと付けるよう促されます。
毎年多くの登拝者がいらっしゃいますね。

又、②の参道両脇の岩は御陰岩(ミホトイワ)と
呼ばれ、「参道」は「産道」を表すともいわれ
安産祈願に参拝する方もいらっしゃるようです。

琴引山は標高1013.6m。
スキー場の奥からの登山口が
登りやすくオススメです。

本日は八百万の神々が目指す山、
琴引山の神迎神事をご紹介しました。

本日もお付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。
ご自愛くださいますように。

 

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