出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ誕生
この冬、めのやから新しく誕生する
コスメブランドについて、
これから数回に渡って新コスメにまつわる神話や
風土についてご紹介していきたいと思います。
その1 玉造温泉
「一度温泉を浴びればたちまち
姿も麗しくなり(※形容端正)、
再び浴びればどんな病気もすべて治る。」
出雲國風土記に書かれている
玉造温泉の項の現代語訳です。
そしてさらに次の様に続きます。
「昔から今に至るまで、
効き目がないということがない。
だから土地の人は神の湯と言っている。」
当時の人達はこの温泉の効能は神様の
御業と感じたのでしょう。
温泉街近くにある「玉作湯神社」は社名の通り
勾玉と温泉に関わる神様を祀る神社です。
神の湯と呼ばれた当時の源泉の
すぐ後手には山があり、
この玉造湯神社は山の手前の
小高い場所にあります。
この山の神様が温泉を湧かせていると考えられました。
山は「湯山」、その山にいらっしゃる神様は
「湯山主大神」の尊称で讃えられました。
この大神様はオオナムチノミコト
(オオクニヌシノミコト)のことです。
また玉作湯神社境内にある「湯姫大明神」。
この「湯姫」と呼ばれる姫神様は
実は勾玉の神様。
勾玉の神様は男神なのですが、
女性に嬉しいご利益である、
「美肌効果」がピックアップされ、
女性的要素を姫神様として祀られた
という説があるようです。
立て札に書かれている御神徳の一番目は
「容姿端麗」となっていますね。
姫神様の御神木は椿。
光沢のあるその葉は、「玉の肌」「艷やかな黒髪」の象徴といえます。
神社は祈りや感謝の場所です。
この神社は本殿や社殿への参拝と
また違った祈りや感謝の風習があります。
いまでは「願い石 叶い石」の祈願で有名になったこちら。
「真玉」です。
いつからあるのか記録にも残ってないほど
昔からあるこの丸い石。
元はこの土地に栄えた、瑪瑙細工職人の
祈りの場だった頃もありました。
この真玉は自然に出来たといわれ、
神様が丸く削ったとも伝わっています。
この土地の瑪瑙細工職人は、
いい作品が出来るようにとこの場で祈り、
またいい作品が出来たときは
感謝の報告をこの場で行ったとか。
そしてこちら、真玉ノ池。
落ち葉が溜まったこの池を掃除された時、
池の底から天然石の玉が
幾つか出てきたそうです。
もしかしたら玉を沈めて祈願をした
民間風習があったのかもしれないとか。
これは宮司さんも
ご存知ない事だったようです。
この池もまた祈りの場所だったのですね。
出雲國風土記にはこうも書かれています。
「老若男女が道を行き交い、あるいは海中を
浜辺に沿って行き、毎日集まり
市がたったような賑わいで入り乱れて
宴を楽しんでいる。」
当時から人気の温泉だったようです。
「神の湯」と呼ばれることは、
神様の御業がもたらした
素晴らしい温泉だと信じられたと想像します。
つまりは御神徳の高い神様ということになり、
祈りも多く集まったのでは無いでしょうか?
その効能でも注目を浴びる玉造温泉。
その温泉街の奥に佇む古社、玉作湯神社。
そこに見つかる綿綿たる祈りの軌跡。
訪れた際は参拝後にその軌跡を体感しては
いかがでしょうか。
※「形容端正」。風土記の原文。(かたち きらきらしく)
◆新ブランドについて◆
出雲の人は雨が降れば土地を清め、
風が吹けば厄を吹き払うといって
目には見えない存在を身近に感じ
大切にしています。
遠い昔から人々の生活と共にあった
出雲の薬草。
遠い昔からやさしく、
柔らかく湧き続けている玉造の温泉。
この土地の人たちは自然に感謝し、
生があることへの感謝を静かに宣って
繋いできました。
一日の終わりに、
自分の中のささやかな儀式のように、
明日に祈るように。
「リセット、癒し、整える」ことで
健やかに明日を迎えるためのプロダクトです。
◆おなじ風土のもとに織りなす文化が共鳴し循環することを目指して◆
化粧品は温泉水と自然由来の成分から製造。
出雲地方で生まれた文化が造り手と共に共鳴し
循環していくことを目指しています。
主成分は島根県産の真菰(まこも)、
やまもも、塩、そして日本古来の御守り
「勾玉」を継承している
めのや本店から湧き出ている玉造温泉水。
真菰はしめ縄や神事にも使われ、
「神が宿る草」と呼ばれており、
やまももはイザナミイザナギの
黄泉の国のくだりに登場。
神の名前を持つ果物と呼ばれていました。
いずれも出雲風土記に登場する薬草です。
古代出雲は医薬の国とも
いわれていたことからも、
古来より出雲の人にとって
薬草は身近な存在でした。
日本古来より伝わる薬草と
洗い浄めるという文化。
気持ちをリセットし、
心身を癒しながら
みずみずしい肌へと導きます。
この冬の発売を
どうぞ楽しみにお待ちください。