出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ kiu 祈雨 誕生。
めのやから新しく誕生する
コスメブランドについて、
出雲地方に伝わる神話や
まつわる風土をご紹介します。
今回も前回に引き続き、
雨乞の石神さんをご紹介させて頂きます。
石神さんによって雨乞いの
儀式のやり方に違いがあるようです。
前回の立石神社は、ご祈祷した御幣を持ち
峠まで雨を迎えに行くといった
雨乞い神事でした。
今回はどういった儀式だったのでしょう?
龍の住む山? 鞍掛山の龍岩。
さてさて件の龍岩。
出雲地方にある神様の宿る山、
神奈備山の仏経山の隣にある山です。
出雲市斐川町の三絡、直江、神氷に
跨るようにある山で標高295mほどの山です。
2020年12月撮影。
行き方は仏経山の登山道を直進し、
鞍掛山に至る登山道からがまずひとつ。
「急斜面」とありますが
有志の方がロープを施してくださっています。
2019年1月撮影。
県道183号線から
中国電力の鉄塔保全の登山道を
手前の立栗山を経由し行くルートがあります。
今回は後者のルートで石神さんに
会いに行きました。
この架け橋がスタートです。
車は路肩に三台分ほどの
縦列スペースがあります。
所々足元に横木が施されていますが
途中無くなったりします。
標高はそれ程でもありませんが
急峻な登路が続きます。
この鉄塔を左手に直進します。
すると三叉路に出ますが、
小さな立て札に従い右手へ進みます。
しばらく緩やかになった道を下りまた登ると
架け橋から30分ほどでしょうか?
巨石群が目に入ってきます。
木々がその全貌を隠すように
覆い茂っています。
お目当ての岩はこの木々を左手から
回り込んだ場所に屹立しています。
「石神さんを訪ねて」の本によると
江戸時代にまとめられた地誌「雲陽誌」に
『大岩が積み重なって龍の頭のようになった
龍岩があると記される』とあります。
撮影した時刻は17時になろうかという頃。
雲の合間から、
ひとときの斜陽が岩を照らします。
高さ10m以上はある岩のてっぺんには
縄が巻かれています。
そこが前述の龍の頭でしょう。
てっぺんには尾根伝いに行くことが出来ます。
こちらです。
亀裂が入ったように頭の部分と
手前の岩には隙間があり
縄をぐるりと巻きつけられる様になっています。
登山仲間からスケール代わりに
座ってもらいました。
※2019年1月撮影。
岩の先からの眺めがこちら。
斐伊川の流れも見えます。
西の方に見える峰は
鞍掛山の山頂です。
縄が巻かれている岩は
この岩の他にあと2つ。
合計3つの岩に巻かれています。
もしかしたら、この山が跨る
3つの集落にそれぞれ関わる岩が
一つずつあるのかもしれないと
思えてきました。
出雲平野に向いている岩の一つに
登ってみました。
彼方に宍道湖が見渡せます。
前出の「石神さんを訪ねて」に
『斐川町史(1972年)には、
朝に霧が龍岩を巻いて
昇天する龍のように見え、
金づちで岩をたたいて
雨乞いをしたとの記載がある。』と
あります。
なるほど金づちで叩かれたのか
岩の突端は欠けているようにも
見えます。
龍は水を司るといいます。
金づちで叩くというのは
眠っている水神を起こすためかもしれません。
またはこの山に留まる龍の神霊を
追い出し昇天させる儀式だったのでしょうか!?
降雨への想いが「金づち」を使うといった
一見、粗暴ともいえる祈雨の儀式へと
昇華していったのではないでしょうか。
此処にもまた、降雨の切なる祈りの
軌跡がありました。
今回は雨乞いの磐座、
龍岩をご紹介しました。
お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。
ではまたの機会に。
ご自愛くださいますように。
恵みの雨を祈るように明日への祈りを込めたスキンケア
雨が降れば土地を清め、風が吹けば厄を吹き払うといって目には見えない存在を身近に感じ、自然への感謝を祈って繋いできた出雲の人たち。古来よりこの土地で育まれてきた自然の恵みを活かし、清らかさや健やかさを感じてもらえるようなスキンケアアイテムを作りました。
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