石の音、ときどき日常

全国で五人しかいない職人が作る「出雲型勾玉」

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古来より「勾玉を造る」場所として全国でもその名が知れ渡り、地名の由来ともなった島根県・玉造温泉。
神話の時代より伝わる三種の神器の一つとして、そして日本の宝としても名高い「勾玉」をそれ以来数々の献上をはじめ当社が守り、紡いできた貴重な品でございます。

弊社「いずもまがたまの里 伝承館」に在籍している全国でも五人しかいない「出雲型勾玉の職人」が原石の加工から磨き上げに至るまでひとつひとつ精魂込めて作り出した勾玉の事でございます。工房勾玉ができあがるまでの工程を少しご紹介いたします。

小割り

石の傷や割れを避け、勾玉の姿を思い描きながら石をひとつひとつ切断していきます。

絵入れ

石の表面に絵入れをし、勾玉の窪み部分の形を作ります。

さらにここから勾玉の形に近づけていきます。

穴開け

穴の位置は勾玉の表情を大きく左右します。
勾玉の大きさにあわせひとつひとつ穴を広げていきます。
勾玉を製作する際、この穴開けが一番難しい工程とも言われています。

穴の中もひとつひとつ丁寧に研磨していきます。

面取り

滑らかな曲線を思い描きながら、大まかな角を削り落としていきます。

形仕上げ

先ほどの面取りでは大まかに角を削り落としていきましたが、この形仕上げは角張ったすべての部分を削り落とします。

そして出雲型勾玉の特徴でもある全体に丸みを帯びた滑らかな曲線形状に仕上げていきます。

艶出し

酸化クロムをつけた桐の木に擦りつけて艶を出していきます。
表面はもちろん、曲線部分まで丁寧に艶出しを行います。

みなさまの「願い」や日々の暮らしが少しでも「愉しく」なることを想い、ひとつひとつ丁寧に手作業で製作し完成します。

尾がふっくらと丸みを帯び、美しく均整のとれたこの形が、出雲地方に伝わる勾玉の特徴であります。

 

▼「勾玉」ができるまでの、石に命を吹き込む勾玉造りの技をぜひご覧下さい。

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