めのうさとえすこな散歩

古事記と出雲⑬ ~スサノヲの降臨 八岐大蛇退治その1~

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みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
ブログを更新しました。
しばしお付き合いください。

さて。
前回はアマテラスの国である天の国、
高天原を追放されたスサノヲのお話でした。
この地上の国に降臨する前に
食物神の女神を殺めてしまったんですよね。
その女神の亡骸から生成した
蚕や五穀の逸話を書かせて頂きました。

そして!!
いよいよ出雲を舞台に展開する

「八俣大蛇(ヤマタノオロチ)」編です。
私、ご紹介したい場所がてんこ盛りです!
しばらく続く事になると思いますが
どうかお付き合いよろしくお願いします。

では
古事記のストーリーの続きです。

スサノヲは出雲の国の斐伊川の川上
鳥髪(とりかみ)の地に降臨します。
そしてスサノヲは斐伊川に
箸が流れてきたのを見つけます。

「川上に誰かいるようだ。」と
向かってみると老夫(おきな)と
老女(おみな)の老夫婦が
うら若き乙女を間に置いて泣いていました。

スサノヲが何者か尋ねると
老夫は山の神の子で
娘の名前はクシナダヒメと説明します。

スサノヲは更に何故泣くのか尋ねると
老夫はこう答えます。
「私達には8人の娘がいましたが
古志(こし)のヤマタノオロチなるものが
毎年来ては娘を喰らっていきました。
また今年もその時になり、
だから泣いているのです。」と。

スサノヲは更に続けて
そのヤマタノオロチとは
どんな形をしているか聞きます。

老夫は答えます。
「目はホオズキの様に赤く
体は一つですが頭は八つ、尾も八つ
体には苔や桧や杉が生え
体の長さは谷を八つ尾根を八つに
渡ります。
そして腹は常に血でただれています。」
と答えます。

それを聞いてスサノヲは唐突に
「娘を私の妻に嫁がせてくれないか?」と
老夫に言います。
老夫は「恐れ多いことですが
貴方の名前も知りません。」と答えます。

スサノヲは
「私はアマテラスの弟、スサノヲだ。
今、天から降ってきたところだ。」

それを聞いた老夫は
「何と恐れ多い。娘は差し上げます。」
と答えました。

ここでスサノヲはクシナダヒメを櫛に変え
自分の髪に挿します。

そして老夫婦に次の様に指示します。
「濃い酒(やしおりの酒)を醸し

垣根を作れ。垣根には八つの門を作り
門ごとに台を置き、
台ごとに八つの酒舟を置き
酒舟ごとに醸した濃い酒を満たし
そして事が成るのを待つのだ!」と。

老夫婦はスサノヲの指示に従い
濃い酒を醸し、垣根の門に
酒樽を置き、波々と酒を満たします。
ヤマタノオロチ退治の準備が出来ました。

まずは古事記のストーリーは
ここまでにしておきますね。
ではちょっと補足を。

スサノヲ降臨の地「鳥髪」。
私は今まで「鳥髪の峰」、
つまり山に降臨されたと思っていましたが
改めて読んでみると「地」
読みは「ところ」でした。

ですが、やはり降臨した場所は
山なんだと考えます。

出雲大社の神迎神事の際も
八百万の神々が目印として目指すのは山、
琴引山を目指して全国から来雲されます。

そして降臨の伝承が残る場所は
山だったり巨石だったりすることが
多く感じます。
何かしら目印が必要なのでしょう。
スサノヲは鳥髪峰を目指し
降臨したのではないかと思います

鳥髪峰は現在「船通山」と呼ばれています。
島根県奥出雲町と鳥取県の日南町の
県境に位置する1,142mの山です。

山頂の風景。

天叢雲剣のモニュメント。
字は熱田神宮の宮司さんです。

この山には斐伊川の源流があります。

鳥髪の滝.

この下流に箸が流れて来ることが
ヤマタノオロチ退治の
きっかけになるんですね。

箸の起源は諸説あるようです。
一説には当時の箸は今とは違い
トングやピンセットの様な
仕様だったそうです。

この形であれば
小枝と見間違うこともなく
ちょっと目についた思います。

スサノヲがここで箸を見つけたと
伝承がある場所があります。
この場所の脇には公園が整備されています。
八俣大蛇公園 島根県雲南市木次町新市3

オロチと両刃の剣を構えるスサノヲの石像。
雨に濡れたスサノヲ像は

まるでオロチの
返り血を浴びているかのようです。

そして「箸拾いの碑」が
公園の中央に設けられています。

ちょっと鳥髪の峰からは
距離があるようです。
降臨から時間経過があったのかもですね。

さて、娘を間に泣く老夫婦。
父神はアシナヅチ、母神はテナヅチ。
これは「足を撫でて可愛がる」、
「手を撫でて可愛がる」の意味の名前と
いわれ、この夫婦は娘たちを
大変に愛でて育てたという事の様です。

この親神が住んでいた場所の伝承がある
伝承地の一つが万歳山です。

この伝承を伝えている神社が「温泉神社」。
雲南市木次町湯村1060

祀られている神様は13柱と大所帯です。
きっといくつかの神社が集まって
現在の神社になったのでしょう。

杉の巨木が天を突くように伸び
落ち着く雰囲気の場所です。

手水鉢には柄杓ではなく
造花ですが榊が置かれています。
水に浸し、左右左とこの枝を振り
お祓いのように清めてから参拝しましょう。

この夫婦神は万歳山の麓に住んでいたと
先程申し上げましたが
住んでいた場所はこの神社の北の方角、
国道314号線側だったようです。

なんとヤマタノオロチが住んでいたと
伝わる場所と目と鼻の先!

オロチの棲家といわれているのが天が淵。



この淵には「蛇帯(じゃたい)」と呼ばれる
青と赤の筋になっている岩があたそうです。
探して見ましたが今は見えなくなって
しっまったのだとか・・・残念。

クネクネとカーブを
繰り返し流れる斐伊川ですが
この場所は「蛇帯」があるので
特別だったのかもしれません。
「天が淵」の石碑の赤い線や
柵の赤い線は
もしかしたら蛇帯を表しているのかも
しれません。

また温泉神社がアシナヅチ・テナヅチと
関わりが深い訳は、境内に二柱の神の
ご神稜と呼ばれる岩があるからです。

このご神稜は変遷があり、
もともと件の万歳山の中腹に
あるのですが、
土砂崩れで参道が無くなってしまい
麓から参拝する遥拝所が作られました。
その遥拝のための目印の岩の様です。

やがて国道の拡張に伴い
岩は温泉神社の境内に
「ご神稜(お墓)」として遷されました。
向きからすると万歳山を向いていますので
ご神稜の遥拝所といった感じです。

実は今でも
そのご神稜は山の中にあるのです。
今から2年半前、知人から案内して頂き
その時の記憶を元に参拝してきました。

いざ山へ!
標高は256mだそうです。
確か、あそこからああ行って
それから左へ行って・・・

・・・迷ってしまいました(T_T)
胸まであるクマザサを掻き分けたり
針葉樹の木々の下を歩き回ったり。

一時間以上さまよい、
気力も失せてきました。
なんとか体力はまだあったので
あと1時間で見つからなかったら
下山しようと決めラストスパート。

しばらくして、不思議な木を発見!

この木々だけ曲がって生えています。
よく特別なご神石の周りの木は

不思議な育ち方をしてました。
運を天に任せ、すがる思いで

木がたなびく方へ向かってみると・・・

(。。;)!
足元に岩の頭が見えます。

見つけました~(T_T)
どうやら登り過ぎていたようです。

少し下って右に回り込むと・・・
ありました!!!

矢印の間は30~40センチくらいです。


2年半前と変わらぬ佇まい。
参拝して参りました。
温泉神社のご神稜前の
石碑に従うと
向かって右がアシナヅチ、
左がテナヅチのご神稜です。

写真で説明したように
このご神稜の前は数十センチしか

足場が無く、写真が撮れるよう
木を一本切らずに残されていたのですが
その木も変わらずありました。


ご神稜の写真はこの枝の上から撮りました。

三脚は持っていかなかったので
折れた木の所にカメラをセット。

先程、私の後ろ姿は
ここにセットしたカメラで撮りました(笑)

それほど時間はかからないだろうと
高をくくって入山した私。
飲み物も持たず登ってしまい
反省したご神稜の参拝でした。

さて次回はヤマタノオロチとは?
暴れ川である、自然神など諸説ありますが
諸説の中からいくつか紹介させて頂きます。

お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。
またの機会に。
ご自愛くださいますように。

 

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