出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ kiu 祈雨 。
めのやから誕生した
コスメブランドについて、
出雲地方に伝わる神話や
まつわる風土、伝承をご紹介します。
「凉殿祭(すずみどののまつり)」。
別名「真菰の神事(まこものしんじ)」。
出雲大社境内から東に伸びる「社家通り」で
毎年6月1日に行われる神事です。
昨年に続き今年も神職及び
祭典奉仕者のみの神事となり、
参列は出来ず、真菰も戴くことが
出来ませんでした。
今回は参列は叶いませんでしたが
片隅から拝観した様子をご紹介します。
出雲に夏を告げる神事
さてさて。
件の「凉殿祭」。
オオクニヌシが「出雲の森」から
「御手洗井(みたらしのい)」まで歩かれ
夏服に着替えられたという故事に因み
斎行される神事です。
昨年に続き本年も参列は出来せん。
その場にはいましたが距離を置いて
離れた場所から神事を拝観する様な
状況でした。
では今年の凉殿祭の様子を。
6月1日(火)午前9:30。
毎月1日の祭祀、「月次祭」が
9時より本殿で斎行されている頃、
出雲大社の境内から東に伸びる社家通りでは
凉殿祭の準備が整い、神職の参進を
待つばかりとなっていました。
御手洗井。
社家通り(しゃけどおり)。
以前は出雲大社に仕える神職さんの
住まいが並んでいたそうです。
通りには「立砂(たてずな)」と呼ばれる
稲佐の浜の砂が等間隔に並べられています。
椋の御神木の前に
祭壇が作られた「出雲の森」。
白黒の鯨幕の中、御神木の手前には
お供え物が置かれています。
そして傍らには
真菰の葉の束がありました。
(祭壇の写真は許可もらえませんでした。)
神様が宿られる「依代(よりしろ)」、
「大御幣」が運ばれてきました。
陽射しが燦々としてきた10時頃、
月次祭が終わり、
神職の方々が参進されてきました。
宮司様は足腰に不安があり、
2019年の凉殿祭も
人力車でいらっしゃいました。
祭壇に登壇する宮司さま。
ですがここで、参列は出来ないので
移動を促されました。
歩いて通りを通る事は出来ますが
許されるのは「通行」のみ。
立ち止まると「移動してください」と
警備されている大社青年部の方々から
声をかけられます。
やむなく出雲大社境内まで戻り、
差し支えの無い場所から望遠で
数枚写真を頂きました。
立砂は竹箒でなだらかに潰され
4人の神職がその上に
真菰を敷いていきます。
大御幣には神様が宿り、それを掲げた
宮司さまは地面を踏まずに歩くのです。
真菰を敷くのはそのためです。
踏まれた真菰はご神威が宿るとされ
畑に埋め五穀豊穣を祈念したり
神棚に供えたり、お風呂に浮かべ
入浴することで、
夏の間は病気をしないという
民間信仰があります。
例年ですと、宮司さまが踏んだ真菰を
奪い合うように参列者は取るのですが
今年は誰一人、戴くことは出来ません。
大社青年部の皆さんが回収されていました。
宮司は銅の鳥居近くの御手洗井に
大御幣をかざすと左右に振り、
黙祷祈念をされ二拝四拍手一拝。
神事は終わりました。
例年ですと、御手洗井の前に並べられた
真菰の束を宮司さまが踏まれ
真菰を取れなかった参列者に配られます。
昨年同様今年も回収された真菰は
「真菰くぐり」のため
神事が終わり矢継ぎ早に
竹に括られて行きました。
出来上がったものは銅の鳥居に運ばれます。
「真菰くぐり」は三箇所。
銅の鳥居の前後と神楽殿前に設置されました。
「茅の輪」の様にこの真菰の下をくぐり
ご神威を頂き無病息災を願います。
真菰はイネ科の植物。
その葉は、刃物の様にも見え
古来より災いを切る神聖な葉と
考えられました。
出雲大社では玉垣内の社殿の注連縄は
真菰で作られた注連縄が掲げられています。
境内摂社天前社(あまさきのやしろ)の
注連縄。(八足門より。)
三箇所に設置されるのは
出雲大社の茅の輪と同じ。
一般的に茅の輪は一箇所を八の字に
三回くぐりますが、出雲大社では
三箇所を一回ずつくぐります。
この神事が終わると、
出雲に夏が来たと感じます。
真菰くぐりは神事が終わって間もなくから
6月7日まで設置されました。
お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。
ではまたの機会に。
ご自愛くださいますように。
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新コスメにまつわる神話や風土の話 その27 ~ 神様がいらっしゃる山 本宮山 編 ~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その28 ~ 国引き神話 風土記以外の伝承 編 ~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その29 ~ 谷あいの民家、集落の祈りの山(斐川町出西・神氷) 編 ~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その30 ~ 潮汲み 出雲大社 編 ~
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