石の音、ときどき日常

新コスメにまつわる神話や風土の話 その31 ~ 大社町と「うさぎ」を結ぶ峠道 ~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ kiu 祈雨 誕生。

めのやから新しく誕生した
コスメブランドについて、
出雲地方に伝わる神話や
まつわる風土をご紹介します。

「うさぎ」地区。
出雲大社から山を超えた海側に

位置する集落で、2つの集落を
合わせて呼ぶときの呼び方です。

その集落は「鵜峠(うど)」と
「鷺浦(さぎうら)」。
どちらも鳥の名前の付く集落です。

これは現在の地名ですが
風土記の時代は違う地名でした。
では風土記の時代は
「うさぎ」では無かったのでしょうか?

出雲大社から「うさぎ」へ向かう。

前回、「潮汲み」と「四十二浦」を
ご紹介しました。

今回はその四十二浦の4番目と5番目の浦、
「鷺浦」と「鵜峠浦」をご紹介します。

「兎」は「鵜」と「鷺」、鳥の名前を
合わせた名前なので1羽2羽と数える。と
子どもの頃覚えたのですが
本当なんでしょうか?

同じく合わせた呼び名の地名が
出雲にはあります。
「鵜峠(うど)」と「鷺浦(さぎうら)」、
「うさぎ」地区です。

県外出身の私は「うさぎ」と行き先を掲げた
路線バスをみて
「ずいぶんカワイイ行き先だなぁ♪」と

ホッコリしたのを覚えています。
「みんカラ」というHPからお借りしました。みんカラ

両方の集落に「鵜鷺」の名称があり
出雲大社の境内と神楽殿の間の道を
山の方へ進むと着く集落です。

峠に赤丸で囲んだ場所が峠。
三叉路になっていて看板があります。

車がまだ普及していなかった時代は
この道を歩いたようですね。

以前、電動アシスト付き自転車を
博物館でレンタルし、出雲大社の
境外摂社・末社巡りをやってみたのですが
車で通ると見過ごしてしまう様な

過去の足跡を見つけることができました。
(写真は2017年7月の撮影です。)

たとえば。

文字が書かれている杭が
葉っぱで隠れています

足を止めて見てみると・・・

この峠には「茶屋」があったようです。
今は手前に木が生えていますが
その奥は平らな敷地になっていて
もしかしたら水が流れていたかも。

確かに昔に建物があった雰囲気でした。

さらに進むと石柱がありました。

「左さぎ湊」。


「右 鵜峠浦」。

右手には細い道があり
旧道だったと見受けられます。

峠を下った鷺浦に近い場所で
「才の神」の文字を見つけました。

ちょろちょろと水が流れ
湯呑が置いてありました。

「才」は「境(さかい)」。
集落の境界だったのかもしれません。
そして峠を超え、集落に入る前に
災いを持ち込まない様、
祓う場所っだのかもしれませんね。

この時は出雲大社の境外社巡りでしたので
伊奈西波岐神社に向かいました。
出雲市大社町鷺浦102。

鷺浦。

ご祭神はイナセハギ。
この神様は国譲りの際の天津国からの使者で
オオクニヌシが国を譲るか否か
返答を迫られた時、
自分は答えられないので
息子が答えると
コトシロヌシの名前を
告げました。
その時、コトシロヌシは

美保関で釣りや狩りをしていましたので、
迎えにいった神様です。

峠をアシスト付きとはいえ、
往復するのはキツかったのですが
境外社すべて巡るのにかかった時間が
3時間40分でした。
そして使った自転車のバッテリーは
92%、残は8%でした

冒頭で触れた風土記の時代の地名。
答えは次の通りです。

鵜峠→宇太保浜。
鷺浦→鷺浜。
という事は「宇鷺」。

8世紀の時代も偶然にも「うさぎ」でした。

峠から鵜峠に入る道から望む集落です。
鷺浦に比べ鵜峠は平地が少なく

斜面にも住宅が並びます。


鵜峠の四十二浦神社、
大宮神社 出雲市大社町鵜峠115。

鵜峠浦。
正面に十六島(うっぷるい)の

風車群が見えます。

2020年9月撮影。

大宮神社のご祭神は風の夫婦神。
風に悩まされた地形なのでしょうか?

何故かこちらの社殿に
兎の彫刻があります

鵜→卯(う・うさぎ)でしょうか?


鵜峠で見つけた「鵜鷺」。

鵜峠の道を歩くと
民家の玄関先には潮汲みの竹筒、
「箍(たが)」が掛けてありました。

 

お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。

ではまたの機会に。
ご自愛くださいますように。

恵みの雨を祈るように明日への祈りを込めたスキンケア

雨が降れば土地を清め、
風が吹けば厄を吹き払うといって
目には見えない存在を身近に感じ、
自然への感謝を祈って繋いできた
出雲の人たち。

古来よりこの土地で育まれてきた
自然の恵みを活かし、
清らかさや健やかさを感じて
もらえるようなスキンケアアイテムを
作りました。

鉱物油・防腐剤・合成着色料・
合成香料・パラベンは使用せず
出雲國風土記に記載されている
出雲の植物や玉造温泉水、
出雲大社沖の海塩など
自然由来の原料を主成分にしています。

植物由来の保湿成分による
肌にやさしい処方で、
肌そのものの自然治癒力を高め
健やかでしっとりとした肌に導きます。

キー成分は島根の生産者から
直接仕入れている他、
めのうやしんぐう本店から湧き出ている
玉造温泉水を使用しています。
源泉・原材料から商品になるまで
責任をもって製造を行っています。

 

【新コスメにまつわる神話や風土の話】過去のブログは下記から

新コスメにまつわる神話や風土の話 その1  ~ 玉造温泉 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その2  ~古代出雲は医薬の国だった 稲羽の素兎編~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その3  ~古代出雲は医薬の国だった ヤガミヒメ編~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その4   ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編①~

新コスメにまつわる神話や風土の話その5   ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編②~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その6 ~伝説の医者がモデル?スクナヒコナ編~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その7 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編②~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その8 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編③~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その9 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編④~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その10 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編⑤~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その11 ~出雲國風土記~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その12 ~出雲地方に見る荒神信仰(藁蛇)~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その13  ~神様の隠れ籠もる山  神奈備山~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その14  ~神様の隠れ籠もる山  神奈備山その2~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その15  ~ 古代の人々の想い 水編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その16  ~風土記掲載の古湯を訪ねる~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その17  ~築地松のある風景~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その18  ~ 真名井の清水 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その19 ~ 宍道湖を見守る航海の神様や神社 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その20 ~ 熊野大社 元宮 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その21 ~ 社日 土の神様 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その22 ~ 彌久賀神社 境内社 疫病神社 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その23 ~ 日の沈む方角と神在月 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その24 ~ 雨乞いの石神さん 立石神社 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その25 ~ 雨乞いの石神さん 鞍掛山 龍岩 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その26 ~ 雨乞いの石神さん 王院山 立石群 編

新コスメにまつわる神話や風土の話 その27 ~ 神様がいらっしゃる山 本宮山 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その28 ~ 国引き神話 風土記以外の伝承 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その29 ~ 谷あいの民家、集落の祈りの山(斐川町出西・神氷) 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その30 ~ 潮汲み 出雲大社 編 ~

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加