石の音、ときどき日常

新コスメにまつわる神話や風土の話 その24 ~ 雨乞いの石神さん 立石神社 編 ~

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出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ誕生。

めのやから新しく誕生する
コスメブランドについて、
出雲地方に伝わる神話や
まつわる風土をご紹介します。

古代の人々はその昔、
巨石や奇岩に神様の姿を写し
信仰してきました。

出雲地方には今なお残る、
古代からの石神信仰や

巨石が数多くあります。
「石神さん」と親しみをもって呼ばれ
地元の人達が大事にされていたり
現在も祭祀を行われる石神さんもあります。

2014年から2015年に島根の地方紙、
「山陰中央新報」の出雲ローカル面に
「石神さんを訪ねて 出雲の巨石信仰」が
44回に渡り掲載されました。
2015年12月に新たに6箇所の石神さんを加え
書籍化されています。

その中から今回は「立石神社」を
ご紹介させていただきます。

現在も祭祀が行われる磐座(いわくら)

さてさて件の「立石神社」。
「立石」と書いて「たていわ」と読みます。
写真がこちら。
出雲市坂浦町1503

佐香コミュニティセンターを目印に
行かれると良いかと思います。
出雲方面から行かれると
コミセンを通り過ぎるた先に
看板があり、右手に曲がります。

(MAP

途中に水が湧いていますので
ここで手水を使うのがオススメです。


(MAP

松江市内から行かれますと
大きなタンクのところが
三叉路になっています。
看板に「立石神社1.2㎞ 」とありますので
矢印の通り左に曲がります。


(MAP

時間のある方はこの三叉路の左手にある
「老母石神社(おぼいしじんじゃ)」の
参拝がオススメです。
看板があり、道路から下りると
巨石があります。

立石神社のご祭神のタキツヒコの
姥(うば)が祀られているそうです。

石垣の上に一つ。対面の地中に
埋まっているようにもう一石あり
どちらなのかはっきりしません。
陰陽二石で老母石神社という話も
あるようです。


着きました。
車が数台停められるスペースと

祠のような建物には
看板や案内パンフ、また中には

立石神社のスタンプがあります。
隠れた人気スポットの様で
数年通っていますが、来る度に
看板等の施設が整い、他の参拝者と
会う機会が多くなりました。

祠に見える建物の中には
参拝ノートがありました。
拝見すると
中部や関東、遠くは札幌から
来られた方の記入がありました!

さあ、看板に従い下っていきましょう。

ヤブをかき分けたり、登山が必要な
石神さんも珍しくありませんが
立石さんはその心配が少ない場所にあります。
季節によっては蜂やマムシの心配が
ありますので、そこはご注意を。

参道はキレイに整備されています。
しばらく下ります。

自然木に注連縄が巻かれた結界を潜ります。
その向こうに御幣があります。

3つに割れたように在るこの巨石は
最大で高さ12m、幅が26mもあります。
写真に写しきれません。

地元の方は「立石さん」と呼ぶこちらの神社。
お会いする度、
初めて伺った時の
驚きを思い出します。

思わず「うわっっっ!!!」と
声が出てしまいました。
樹々の向こうにこれほど巨大な
磐座がいらっしゃるとは
すぐ手前まで気づかなかったからです。

今でこそ舗装された市道が
この場所の上の方を通っていますが
以前は立石さんの前が生活道だったそうで
付近の人は日常的にこの石神さんの前を
通っていたようです。

「神社」とありますが社殿はありません。
大正時代に祠があったそうですが
今ではその礎を残すのみです。

ご祭神は「タキツヒコ」。
タキ=滝
ツ=の
ヒコ=彦(男神)
「滝の男神」と解釈出来るようで
水神の性格の神様です。
以前はご祭神のタキツヒコの神名から
多伎都比古神社(たきつひこじんじゃ)
という社名だったようです。

また「滾つ(たぎつ)」からきているという
説もあるようで、「滾つ」は
「水が激しく流れる」様子を表す言葉です。
水に関わる神名である事は
間違いないようですね。

入り口駐車場にある説明板には
祀られた時代は不明だが
雨乞いの神様として知られ、
祈祷をしたご幣を持って
背後の雲見峠まで行くと
必ず雨が降ってきたと伝えられている。」
とあります。

その雲見峠は駐車場の近くに登り口があり、
登ること20分弱で開けた場所に着きます。

雲見峠の写真がこちら。

この峠から風土記にも掲載がある
神様のこもられる山、神奈備山の
大船山に尾根が続きます。
大船山のお話や磐座の事は
以前のブログをどうぞ。
~神様の隠れ籠もる山  神奈備山~

前出の説明板にも
「雲見峠の峰続きには神名樋山
(かんなびやま)の大船山があり、

このあたり一帯が神話の舞台となっている」
と書かれています。

巡ってみました。
立石神社から車で20分ほどの所にある
タキツヒコの母親がいらっしゃる

宿務神社(すくぬじんじゃ)。
出雲市多久谷町1141

タキつヒコが産湯を使ったという
長滑の滝(ながなめらのたき)。これは
現在の「虹が滝」に比定されています。

大船山にある「烏帽子岩」も
タキつヒコが宿る磐座ですし、
また長滑の滝と呼ばれる滝もあります。
正にこの辺りは神話の舞台といえます。

この立石さんの近くにある
佐香コミュニティセンターの
ホームページを覗いてみますと
毎年9月第一日曜日に斎行される
例祭の様子が載っています。
~神の宿る石 たていわさん~

祭主の宮司さんは阿須伎神社
(あずきじんじゃ)の
宮司さんと伺っています。

阿須伎神社のご祭神は
立石神社のご祭神、タキツヒコの
親神様なんですね。
そんな繋がりがあるようです。

宍道湖は古代では「入海」。
今でこそ汽水ですが当時は海水だったのです。
ですので飲料水や農業用水には
使えなかったわけです。

豊富な水を目の前にして使えないジレンマ。
そんな葛藤の中、干ばつの時の雨乞い神事、
祈雨の想いは現代人には想像も及ばない
切実な祈りだったのでしょう。

今なお続く祭祀は
古代の人々の降雨の祈りへの
当時の渇望を癒やす
鎮魂に思えて仕方ありません。

今回は雨乞いの磐座、
立石神社をご紹介しました。

お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。

ではまたの機会に。
ご自愛くださいますように。

 

新ブランドについて◆

出雲の人は雨が降れば土地を清め、
風が吹けば厄を吹き払うといって
目には見えない存在を身近に感じ
大切にしています。

遠い昔から人々の生活と共にあった
出雲の薬草。
遠い昔からやさしく、
柔らかく湧き続けている玉造の温泉。

この土地の人たちは自然に感謝し、
生があることへの感謝を静かに宣って
繋いできました。

一日の終わりに、
自分の中のささやかな儀式のように、
明日に祈るように。

「リセット、癒し、整える」ことで
健やかに明日を迎えるためのプロダクトです。

 

◆おなじ風土のもとに織りなす文化が共鳴し循環することを目指して◆

化粧品は温泉水と自然由来の成分から製造。
出雲地方で生まれた文化が造り手と共に共鳴し
循環していくことを目指しています。

主成分は島根県産の真菰(まこも)、
やまもも、塩、そして日本古来の御守り
「勾玉」を継承している
めのや本店から湧き出ている玉造温泉水。

真菰はしめ縄や神事にも使われ、
「神が宿る草」と呼ばれており、
やまももはイザナミイザナギの
黄泉の国のくだりに登場。
神の名前を持つ果物と呼ばれていました。

いずれも出雲風土記に登場する薬草です。
古代出雲は医薬の国とも
いわれていたことからも、
古来より出雲の人にとって
薬草は身近な存在でした。

日本古来より伝わる薬草と
洗い浄めるという文化。
気持ちをリセットし、
心身を癒しながら
みずみずしい肌へと導きます。

この春の発売を
どうぞ楽しみにお待ちください。

 

【新コスメにまつわる神話や風土の話】過去のブログは下記から

新コスメにまつわる神話や風土の話 その1  ~ 玉造温泉 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その2  ~古代出雲は医薬の国だった 稲羽の素兎編~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その3  ~古代出雲は医薬の国だった ヤガミヒメ編~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その4   ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編①~

新コスメにまつわる神話や風土の話その5   ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編②~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その6 ~伝説の医者がモデル?スクナヒコナ編~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その7 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編②~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その8 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編③~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その9 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編④~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その10 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編⑤~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その11 ~出雲國風土記~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その12 ~出雲地方に見る荒神信仰(藁蛇)~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その13  ~神様の隠れ籠もる山  神奈備山~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その14  ~神様の隠れ籠もる山  神奈備山その2~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その15  ~ 古代の人々の想い 水編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その16  ~風土記掲載の古湯を訪ねる~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その17  ~築地松のある風景~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その18  ~ 真名井の清水 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その19 ~ 宍道湖を見守る航海の神様や神社 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その20 ~ 熊野大社 元宮 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その21 ~ 社日 土の神様 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その22 ~ 彌久賀神社 境内社 疫病神社 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その23 ~ 日の沈む方角と神在月 編 ~

 

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