↑2021年2月28日の稲佐の浜遠景 阿国の塔より。
出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ誕生。
めのやから新しく誕生する
コスメブランドについて、
出雲地方に伝わる神話や
まつわる風土をご紹介します。
日本書紀に出雲大社は
「天日隅宮(あめのひすみのみや)」と
書かれています。
また日御碕神社はスサノヲを祀る
「神の宮」、そしてアマテラスを祀る、
「日沉宮(ひしずみのみや)」の総称です。
日没を表す社名を持つ出雲大社と
日御碕神社の日沉宮の2社。
日が沈む最果てと解釈されたここ出雲。
夏至の日没から出雲の地の
特殊性を考察してみます。
「天日隅宮」と「日沉宮」。
さてさて、まず最初に
伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)の
境内にあるこちらをご覧ください。
伊弉諾神宮 兵庫県淡路市多賀740
2015年6月撮影。
「夏至の日没 出雲大社 日御碕神社」と
あります。
「レイライン」とも呼ばれる
太陽の通り道です。
見やすいものをネットから拝借しました。
本名孝至 宮司著 「淡路島と國生み傳承雜考」より 陽の道しるべ図
本名孝至 宮司は伊弉諾神宮の宮司様です。
淡路島にある伊弉諾神宮から見て
出雲大社と日御碕神社は
夏至の日の入りの方向にあるという
図なんですね。
GOOGLEの地図で
出雲大社と日御碕神社の位置関係を
確かめてみました。
出雲大社と日御碕神社、そして
日御碕神社の日沉宮の元宮、
経島が直線上にあります。
更に日御碕神社境内をズームしてみます。
右下の黒い線は参道です。
参道から楼門―社殿―経島(元宮)までが
直線上にあるのが解ります。
そして夏至の日、日御碕神社に
行ってきました。
上の地図の直線上の三角の位置から
日が沈むのを待ちます。
(撮影2017年6月21日。)
この時は薄曇りだったのです(T_T)。
楼門の上に太陽があるのですが
視認が難しいですね・・・
同じ位置から太陽が
解るように撮った写真がこちら。
辛うじて楼門の真ん中に太陽が
沈んでいくのが解ります。
これで夏至の日のレイライン上に
出雲大社―日御碕神社―日没点が
直線上に並びます。
そして前述の写真に従えば
伊弉諾神宮とこのレイラインは
直線上にある事になります。
ところでなぜ淡路島の
伊弉諾神宮が起点なのか?
そう思われる方もいらっしゃると思います。
伊弉諾神宮のある淡路島は
国生みの際、一番初めに生まれた国。
そして古事記にはイザナキが
御子神アマテラスに後を任せ
「淡海(おうみ)の多賀に坐す也。」と
イザナキの最後が書かれています。
この坐す地には異説があり、
「淡路の多賀」の誤記ではないか
といわれています。
伊弉諾神宮のHPには
「古事記・日本書紀には、~中略~
最初にお生みになられた淡路島の多賀の地に
「幽宮」を構へて余生を過ごされたと記される。」
とあり、「淡海(おうみ→近江)」ではなく
「淡路の多賀」と明言しています。
そして「日が沈む」という土地が
この地、出雲が特別であることの
根拠になっていると思わずには
いられません。
出雲には「黄泉の国の入り口」といわれる
候補地が幾つか存在します。
それは日が沈むことは「死」を暗示し、
出雲が死の世界、黄泉の国に
繋がっているといわれているからです。
また、極陰が重なるのが出雲。
まずは暦。陰の極まる月、10月。
12月は10と2と考えたのでしょう
ですのでもっとも大きな数字の陰の月、
極陰の月は10月という事になります。
そして、日が沈む極陰の地、出雲。
これらの事から陰の月、陰の地に
陽の象徴の神々が集まることによって
世界が再生するといった陰陽に基づく
「神在月」の由来のひとつです。
最後に余談ですが
なぜ夏至の写真が3年以上前の写真を
使ったかといいますと、
その日の日没後の夕焼けが
びっくりする焼け方だったからです^^;
こちら。
経島です。
日沉宮の元宮の鳥居が見えます。
「日本の夜を護れ」との
ご神勅があり、現在の境内の場所に
遷されたといわれています。
お経の巻物を積み重ねたように見える事から
経島と呼ばれているこの島は
ウミネコの繁殖地で
この季節はウミネコだらけです(^^)
お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。
ではまたの機会に。
ご自愛くださいますように。
◆新ブランドについて◆
出雲の人は雨が降れば土地を清め、
風が吹けば厄を吹き払うといって
目には見えない存在を身近に感じ
大切にしています。
遠い昔から人々の生活と共にあった
出雲の薬草。
遠い昔からやさしく、
柔らかく湧き続けている玉造の温泉。
この土地の人たちは自然に感謝し、
生があることへの感謝を静かに宣って
繋いできました。
一日の終わりに、
自分の中のささやかな儀式のように、
明日に祈るように。
「リセット、癒し、整える」ことで
健やかに明日を迎えるためのプロダクトです。
◆おなじ風土のもとに織りなす文化が共鳴し循環することを目指して◆
化粧品は温泉水と自然由来の成分から製造。
出雲地方で生まれた文化が造り手と共に共鳴し
循環していくことを目指しています。
主成分は島根県産の真菰(まこも)、
やまもも、塩、そして日本古来の御守り
「勾玉」を継承している
めのや本店から湧き出ている玉造温泉水。
真菰はしめ縄や神事にも使われ、
「神が宿る草」と呼ばれており、
やまももはイザナミイザナギの
黄泉の国のくだりに登場。
神の名前を持つ果物と呼ばれていました。
いずれも出雲風土記に登場する薬草です。
古代出雲は医薬の国とも
いわれていたことからも、
古来より出雲の人にとって
薬草は身近な存在でした。
日本古来より伝わる薬草と
洗い浄めるという文化。
気持ちをリセットし、
心身を癒しながら
みずみずしい肌へと導きます。
この春の発売を
どうぞ楽しみにお待ちください。
【新コスメにまつわる神話や風土の話】過去のブログは下記から
新コスメにまつわる神話や風土の話 その2 ~古代出雲は医薬の国だった 稲羽の素兎編~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その3 ~古代出雲は医薬の国だった ヤガミヒメ編~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その4 ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編①~
新コスメにまつわる神話や風土の話その5 ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編②~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その6 ~伝説の医者がモデル?スクナヒコナ編~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その7 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編②~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その8 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編③~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その9 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編④~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その10 ~ちっちゃな神様の足跡を追う スクナヒコナ編⑤~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その11 ~出雲國風土記~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その12 ~出雲地方に見る荒神信仰(藁蛇)~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その13 ~神様の隠れ籠もる山 神奈備山~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その14 ~神様の隠れ籠もる山 神奈備山その2~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その15 ~ 古代の人々の想い 水編 ~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その16 ~風土記掲載の古湯を訪ねる~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その17 ~築地松のある風景~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その18 ~ 真名井の清水 ~
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