石の音、ときどき日常

新コスメにまつわる神話や風土の話 その㊸ ~ 路傍に佇む祈りの軌跡 編(若宮神社、烏森神社、貴船神社)~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ kiu 祈雨 。

めのやから誕生した
コスメブランドについて、
出雲地方に伝わる神話や
まつわる風土、伝承をご紹介します。

各都道府県にある神社数の
ランキングで見ると、
ここ島根県は全国31位と下位の方です。
※都道府県別統計とランキングで見る県民性より
  最終更新日:2018-2-27

ですが、人口10万人あたりに換算すると
全国ランキングは7位と跳ね上がります。
人口が少ないとか、山間部が多いとか
様々な要因はあると思いますが
感覚的には決して少なくはないと感じます。
それは、往来を車で行き来していると
道の傍らやその向こうに社殿を見ることが
しばしばあるからです。

今回はそんな神社を紹介します。

傍らに佇む お社と祈り

7月も後半ですね。
田の稲も青々としてきました。

今年に入り通勤路を変えたのですが、
その稲の緑のコントラストに
今まで気づかなかった風景が
目に入ってきました。神社です。
実は先程の写真に写っているんです。

もう少しアップにしてみます。

鳥居と小さなお社が見えます。
車がすれ違えないほど細い田んぼ道を進むと
そこには盛土された土地に
立派な神社がありました。

小型犬くらいの狛犬が
正面を向いてちゃんと役目を務めています。

社殿に小さな小さな額束はあるのですが
文字は消えたのか、板のみです。

調べましたらGOOGLEに載っていました。
社名は「若宮神社」。
ご祭神は残念ですが解りません。

ヒントを探してみると
社殿には神紋が二種類ありました。


屋根の所に「亀甲に大」。


そして「二重亀甲に剣花菱」。
スサノヲさんでしょうか?
とすれば、社名の「若宮」から
その御子神の可能性があります。
多分、スサノヲの御子神で
稲作に関わりが深い「オオトシ」
ではないかと思います。

 

かと思えば往来の激しい交差点に
それとは解りづらい神社があります。

「烏森神社」の碑が立っています。
玉垣と磐座、そして若い御神木の
シンプルな神社ですがキレイに整地され、
氏子さんの存在が垣間見えます。

ご祭神は三柱。

以前は烏の巣がある森だったのでしょうか?

海辺の集落に行ってみましょう。
日御碕神社の境外摂社、熊野神社。
宇龍港にある権現島に鎮座し、
毎年旧暦の1月5日、神官や氏子の方が
船で渡りワカメを刈る神事があります。
社殿は島の頂にあるそうで、
見えるのは鳥居のみです。

神事の際、
赤いふんどし一丁の若い衆が、海に飛び込み
船が渡るのを手伝う風景が風物詩です。

この港町は背後に山が迫っている場所にあり
港から通じる山道は大社への旧道でした。

旧道にしては広い道幅なのだとか。
つまり、往来が激しかったという事です。
漁業で栄えた地域の様です。

その傍らにお社があります。

向かって左から撚り始める注連縄は
大社式のもの。
祠の造りは流造ですが、
港が近いという事はコトシロヌシ、
エビスさんでしょう。
榊も青々と新しいですね。

この近くの路地に目をやると
突き当りにお社が見えます。

路地の密集地にある事から
火事除けの神社と思いきや
日御碕神社の末社、貴船神社。
水の神様が祀られています。

この通りには井戸が幾つかあるのですが
もしかしたら供給が
不安定だったのかもしれません。
または、水の神様は祈雨・止雨の神様。
井戸が幾つかあるということは逆に
豊富な水脈が通り、長雨で地盤が緩むと
地すべりの心配があったのでしょうか?

今回は田や道の傍らに寄り添うようにある
小さな神社をピックアップしてみました。
様々な祈りの軌跡が今尚残っています。

 

お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。

ではまたの機会に。
ご自愛くださいますように。

 

恵みの雨を祈るように明日への祈りを込めたスキンケア

雨が降れば土地を清め、
風が吹けば厄を吹き払うといって
目には見えない存在を身近に感じ、
自然への感謝を祈って繋いできた
出雲の人たち。

古来よりこの土地で育まれてきた
自然の恵みを活かし、
清らかさや健やかさを感じて
もらえるようなスキンケアアイテムを
作りました。

鉱物油・防腐剤・合成着色料・
合成香料・パラベンは使用せず
出雲國風土記に記載されている
出雲の植物や玉造温泉水、
出雲大社沖の海塩など
自然由来の原料を主成分にしています。

植物由来の保湿成分による
肌にやさしい処方で、
肌そのものの自然治癒力を高め
健やかでしっとりとした肌に導きます。

キー成分は島根の生産者から
直接仕入れている他、
めのうやしんぐう本店から湧き出ている
玉造温泉水を使用しています。
源泉・原材料から商品になるまで
責任をもって製造を行っています。

 

【新コスメにまつわる神話や風土の話】過去のブログは下記から

新コスメにまつわる神話や風土の話 その23 ~ 日の沈む方角と神在月 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その24 ~ 雨乞いの石神さん 立石神社 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その25 ~ 雨乞いの石神さん 鞍掛山 龍岩 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その26 ~ 雨乞いの石神さん 王院山 立石群 編

新コスメにまつわる神話や風土の話 その27 ~ 神様がいらっしゃる山 本宮山 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その28 ~ 国引き神話 風土記以外の伝承 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その29 ~ 谷あいの民家、集落の祈りの山(斐川町出西・神氷) 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その30 ~ 潮汲み 出雲大社 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その31 ~ 大社町と「うさぎ」を結ぶ峠道 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その32 ~ 日御碕神社 海側に立つ鳥居の理由 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その33 ~ 潮汲み 忌明けの儀式 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その34 ~ 石切場の石神さま 出西石 石切場 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その35 ~ 滝は元宮?波迦神社 岩に宿る龍王?権現岩 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その36 ~ 牛馬信仰の山「大山」と「大山さん」編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その37 ~ 出雲大社 凉殿祭(真菰神事) 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その38 ~ 出雲の特産品筵(むしろ)と佐太神社 御座替祭 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その39 ~ 岩坪 姫神の産湯伝説と祈雨 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その40 ~ 「杵築大社(出雲大社旧社名)」の由来と神蹟 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その41 ~ 斐伊川の洪水と受け継がれる祈り 立虫神社・雲根神社 編 ~

新コスメにまつわる神話や風土の話 その㊷ ~ 祈雨の神様は止雨の神様 ~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加