出雲発 祈りをテーマとした
温泉水×和漢コスメ kiu 祈雨 誕生。
めのやから新しく誕生する
コスメブランドについて、
出雲地方に伝わる神話や
まつわる風土をご紹介します。
島根半島には古くから「潮汲み」をしながら
浦々の神社を巡る「四十二浦巡り」という
信仰風習があります。
「浦」とは入り江のこと。
そして「潮」とは海水のこと。
浦で海水を汲み参拝します。
なぜ海水を汲み、神社を巡るのでしょう?
島根半島に残る風習「潮汲み」。
今回は出雲大社近隣に伝わる
潮汲みについてご紹介します。
それは禊のため?忌明けの儀式?
島根半島は東西に長く約65㎞ほどあります。
その半島にある四十二浦はそれぞれに
集落があり神社があります。
そして集落ごとに風習やお祭など
それぞれに個性豊かな文化があります。
いつから始まったかは定かではない
この四十二浦巡りは、江戸時代には
かなり盛んだったようです。
この風習を通し、
四十二浦巡りの価値や意味を再発見し
島根半島地域の発展に貢献しようと
有志が集まり平成二十二年三月に
「島根半島四十二浦巡り再発見研究会」が
発足しました。
島根半島四十二浦再発見研究会
四十二浦のガイド本もあり
各神社にはスタンプが設置されていて
「宝印帳」というスタンプ帳も
出版されています。
スタンプの置き場所は神社によって様々で
置き場所に工夫されている神社も
何社かありました。
私も過去に期限を決めず、
不定期に四十二浦巡りを
潮汲みをしながら参拝しました。
最西端の「杵築大社」からスタートし
最後の福浦の「三保神社」まで
約11ヶ月ほどで巡ることが出来ました。
出雲大社近辺の潮汲みは
毎月1日に稲佐の浜で海水を汲み
笹の小枝で潮を自身の左・右・左と撒いて
神社や神棚、土地や持ち物を清める風習です。
「出雲大社近辺は・・・」と
前置きしたのは、地域によっては
四十九日の忌明けの儀式として
潮汲みをされる地域もあるからです。
潮を組むのに使われるのは竹で作られた筒、
「箍(たが)」と呼ばれるものです。
持ち手になる竹、それに紐を通し
潮を汲む筒をつなぎます
この箍をおもてなしの花挿にしている通りが
神在の際、出雲大社に八百万の神々が
通られる「神迎の道」です。
この通りには、潮汲みの保存に尽力されている
「神迎の道の会」があり、毎月一日に
通りのある、越峠(こえど)荒神社をスタートし
箍の貸し出しと案内をしてくださいます。
(現在はコロナ禍の為、中止となっているようです。)
神迎の道の会
保存会が案内してくださる神社や神蹟は
稲佐の浜→因佐神社→屏風岩→連歌庵・・・
確か9ヶ所ほどだったと記憶しています。
それぞれに潮を撒き祈念します。
海水は神話の中では禊の場面に登場します。
イザナキが黄泉の国から戻ってきた際に
「私の体は穢れてしまったので
禊(みそぎ)をしなければならない。」と
流れの中に身を沈めます。
この「禊(みそぎ)」は「みず+すすぎ」と
考えられ、流れで洗い流す事で穢を流し
身を清めます。
イザナキも禊の際、流れを気にして
身を沈めた事が書かれています。
古事記に書いてあるイザナキが選んだ
禊の場所は「海に近い河口」と読めるようで
つまり条件の中に「水」「流れ」「塩」
が必要だったようです。
神社庁の解説には
黄泉の国の穢れを祓うため、
海水で禊祓(みそぎはらい)を行った
とある事から、「塩水」とりわけ「塩」が
重要なアイテムと言えます。
現在でも世界遺産である「沖ノ島」に
上陸するための禊は衣服をすべて脱ぎ、
頭の先まで海に身を沈めます。
古事記の中でイザナキが行った禊と
全く同じやり方です。
神社で参拝前に行う「手水」は
この簡易版だそうですね。
また、神事に先駆け行われる
お祓いの儀式、修祓(しゅばつ)では
榊に紙垂(しで)と麻を施した
「大麻(おおぬさ)」と
「塩湯(えんとう)」が使われる場合が
あります。
大麻(おおぬさ)と塩湯。
塩湯とは塩を湯や水に溶かしたもの
もしくはそのまま塩を器に入れたもので
これを榊の小枝の先で左右左と振り
穢を祓うためのものです。
仏式の葬儀の際、葬儀場を出る際や
車に乗る前、お宅に入る際に塩を
肩からかけるのは、イザナミ由来の事の様で
神道の考える死や病気は目に見えない邪気の
仕業と考え、邪気が身につくことを
「穢れ」として考えた事に
由来しているようです。
(清め塩の必要の無い宗派もあるようです。)
1日の朝、稲佐の浜で潮汲みを
していると、同じ様に箍(たが)を携え
潮を汲みに来られる方と出会ったり
出雲大社を参拝すると
潮汲みをされた方とすれ違う事があります。
毎月潮汲みをされる方、
月初めの祭祀、月次祭に参列される方など
様々ですが、感謝の気持ちを表す
毎月の祈りと私は思っております。
機会があれば、潮汲み体験を
されてはいかがかでしょうか!?
本日は出雲大社近辺の潮汲みについて
ご紹介させて頂きました。
お付き合いくださって
ありがとうございます。
本日はこの辺で。
ではまたの機会に。
ご自愛くださいますように。
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【新コスメにまつわる神話や風土の話】過去のブログは下記から
新コスメにまつわる神話や風土の話 その2 ~古代出雲は医薬の国だった 稲羽の素兎編~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その3 ~古代出雲は医薬の国だった ヤガミヒメ編~
新コスメにまつわる神話や風土の話 その4 ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編①~
新コスメにまつわる神話や風土の話その5 ~古代出雲は医薬の国だった 大国主の蘇生編②~
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