みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
ブログを更新しました。
しばしお付き合いください。
前回はオオクニヌシの「矢」にまつわる
地名や神社をご紹介しました。
今回は題名にもありました「ヤガミヒメ」
稲羽の素兎の回で登場した女神です。
今回再登場します。
まずは古事記のストリーを
進めていきましょう。
オオクニヌシはイザナキ・イザナミ以来
滞っていた「国作り」を成し遂げます。
そしてヤガミヒメと交わした約束の通り
二神は結婚します。
ヤガミヒメは稲羽国から
呼ばれて出雲国へ来たのですが
正妻のスセリヒメを畏(かしこ)みて
産んだ子を木の俣に挟み
稲羽の国へ帰ってしまいます。
その御子の名前は木俣神(このまたのかみ)
またの名を御井神(みいのかみ)といいます。
素兎の言う通り、ヤガミヒメから
選ばれたオオクニヌシ。
八十神からの迫害から逃げ、スサノヲの元で
試練を乗り越え大国主となった
かつての婚約者には先に妻がいました。
ヤガミヒメは正妻として結婚した
スサノヲの娘、スセリを畏み
出雲を離れ稲羽に帰ってしまいます。
オオクニヌシとの間に産まれた御子を
出雲に残して。
気になるのはヤガミヒメが
正妻スセリヒメを畏み、といった表現。
この「畏(かしこ)み」。
多くの場合は「恐れて」と
訳されている様です。
その事から発展して、スセリヒメが
勝ち気で嫉妬深いですとか
まるで、スセリがヤガミヒメを
イビった様な印象を持つ紹介を
目にする事もあります。
ちょっと疑問です。
というのも、祭祀の場で奏上される
「祝詞」の中に「畏み畏み申す」といった
一節があります。この「畏み」は
神様に対する畏怖の念もあるとは思いますが
「謹んで」ですとか、「慎みと敬いを持つ」
といった意味合いを含みます。
その部分の古事記の記述は、
ヤガミヒメ主体で書かれていますので
あくまでヤガミヒメの気持ちがそこに
書かれているはずです。
ですので、ヤガミヒメが一歩引いた、
そんな背景があるのだと思います。
まあ、私が天の邪鬼なのかも
しれませんが、スセリヒメが嫉妬深い
とは何故か読み取れなくて
そんな解釈をしてしまいます。
この時代は一夫多妻でした。
妻たちは離れた場所にそれぞれ住まいを持ち
夫が妻の元へ通う妻問い(通い婚)でしたので
妻同士が合うことが無かったのかも!?
もしかしたら対面し、その事が
原因だったのでしょうか?
さてさて。
ヤガミヒメにまつわる場所や
神社をご紹介します。
ますはこちら。
湯の川温泉。
日本三大美人の湯として知られています。
稲羽の国から船で出雲に来たヤガミヒメは
この地に湯けむりが登るのを見て
温泉を見つけ、その温泉で長旅の疲れを癒やし
ますます美人になったと、湯の川温泉は
起源を語っています。
※道の駅湯の川にある八上姫像
ヤガミヒメを祀る神社が「湯元湯の川」という
温泉旅館の敷地内にあります。
出雲市斐川町学頭1329-1 湯元湯の川敷地内。
こちらは湯の川温泉有志の方々が
建立した神社です。
湯元湯の川ではハート形の絵馬、
縁結び絵馬(2枚1組、800円)を用意している
そうですよ。
そして木の俣に残していった
御子に由来する神社がこちら。
御井神社 出雲市斐川町直江2518。
境内にはヤガミヒメが御子を
抱きかかえている立像があります。
撫で兎。手にはローズクォーツ^^
御祭神は木俣神(コノマタノカミ)。
地元では安産のご利益で有名です。
神社の由来がHPにあり、それによると
大国主神に会うため、八上姫命は
出雲の地を訪れましたが、
その途中産気づき、
この直江の里で御子を出産します。
~中略~
出産した八上姫命は、「生井(いくい)」
「福井(さくい)」「綱長井(つながい)」の
3つの井戸を掘り、その湧き水を木俣神の
産湯としてお使いになったと言われています。
日本最古の井戸でもあるこの3つの井戸は、
それぞれ安産の水神(生井)、
産児幸福の水神(福井)、
産児寿命の水神(綱長井)として
信仰されています。
と書かれています。
生井(いくい)安産の水神。
福井(さくい)産児幸福の水神。
綱長井(つながい)産児寿命の水神。
偶然ですが、
グーグルストリートを覗いてみると
御井神社には幟(のぼり)が立ち
例祭か祭祀の日のようです。
更に氏子の方々でしょう、福井を
掃除されている姿が写っていました。
御井神社には、母神ヤガミヒメは
祀られていません。
御子と一緒にいられなかったのでしょうか?
境内にはこんな地図があります。
地図の「実巽神社」のところに
「母神八上姫を祀る」の文字。
行ってみました。
山の中腹にあります。
拝殿の中には「八上姫大神」の扁額。
母神のヤガミヒメは離れた場所から
見守る様にいらっしゃいました。
今回は八上姫、その御子木俣神に纏わる
温泉や神社、神蹟をご紹介しました。
本日もお付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。
ご自愛下さいますように。
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