鉱物と暮らしのアイデア帳

【鉱物と暮らしのアイデア帳】 2021年10月の天体ショー 「オリオン座流星群」「りゅう座流星群」

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こんにちは。
オンラインショップ担当の畑です。

夏も終わりを告げ、
日に日に秋の深まりを見せてきましたね。
厳しい暑さが続く日々から、
気温も下がり過ごしやすい季節となりました。

ただ、昼夜の温度差が大きい秋ということで、
冷え込みによって霧や靄(もや)が
立ち込めることもあり、天体観測をする上では
決して最高の状況とは言えないのですが、
過ごしやすい気候になり、
暑さや寒さに苦しめられることなく、
外での星空観察もしやすくなりました。

この10月も夜空を飾る星たちは、
私たちに素敵な天体ショーを届けてくれます。
夏は三大流星群のひとつである
ペルセウス座流星群が、極大日を迎えましたが
月の光の影響を受けにくい月齢にも関わらず
全国的に湿りがちな天気でした。
ですが、雲の上ではその光の軌跡が
次々と描かれていたことでしょう。
10月も流星群は私たちの頭上で、
その美しい姿を見せてくれるのです。

10月はどんな流星群が見れるの?

10月の流星群には、「りゅう座流星群」
「オリオン座流星群」があります。

りゅう座流星群は、その活動が
10月9日明け方4時時頃に
極大を迎えると言われています。
以前は、その名を
「ジャコビニ流星群」と呼ばれており、
母天体であるジャコビニ・チンナー彗星の
軌道の関係上、好条件での観測が13年周期で訪れ、
より多くの流星が確認されています。
1985年と1998年は日本で、
その13年後である2011年は、ヨーロッパで
多くの流星が確認されたようです。
次により多くの流星が確認できる年となるのが、
2024年頃ということになるわけですね。

では、今年はどうなのでしょうか?…。
10月6日が新月ということもあり、
りゅう座流星群の極大日の前後は月齢も若く
月明かりが弱まり、天候など条件さえ良ければ、
1時間に数十個は確認できるようですよ。

流星痕を残す「オリオン座流星群」

そして、この10月にもうひとつ極大を迎える流星群が
「オリオン座流星群」です。
誰もが知る「オリオン座」の流星群です。
極大を迎えるのはいつなのでしょうか?…。

極大を迎えるのは10月21日の深夜から
22日の明け方にかけての予測がでています。
残念ながら満月過ぎの月明かりの影響が
ほぼ一晩中あるため、条件は良くないようで、
月の明かりから邪魔されそうです。

月の美しい輝きには、いつも魅了をされるのですが、
折角の天体ショーが見れるタイミングでは、
わがままなもので出来ることなら
その輝きはちょっとお休みいただけたら…。
とも思ってしまいます。

(そんな都合のよい話はありませんね)

そして注目すべきは、このオリオン座流星群の特徴!
特徴として挙げられるは、その速度が速いことです。
全ての流星群の中で
2番目に速度が速いとも言われています。
また、明るい流星が多いので
観測しやすい流星群であるともいえます。

そして面白いのはその姿で、
火球と呼ばれる明るい流星が流れた跡には、
明るくて煙のような流星痕と呼ばれる
痕を残す流れ星が多いのも特徴です。

そんな派手な流星…。
尚のこと見たいものです…。

あきらめずに流星の姿を見るには?…

だからといって諦めはしません。
子供の頃より、慣れ親しんできた
名前を冠した流星群です!
その上、この「オリオン座流星群」の母天体は、
あの有名な「ハレー彗星」です。
また、この流星群の放射点(輻射点)となる
オリオン座には、他にも話題があるのです。

オリオン座の星のうちのひとつ“ベテルギウス”が、
超新星爆発によって
消滅してしまうという話しがあるのです。
オリオン座どうなってしまうのでしょうか?…。
消えてしまうの?…。
子供の頃から、その姿に親しみを感じ見てきた
「オリオン座」の姿が変わってしまうのです。

オリオン座の超新星爆発についてのお話も、
別の記事にて紹介しています。
宇宙の壮大さを物語る面白いお話なので、
興味のある方は是非、ご覧になられて下さい。

≪オリオン座 超新星爆発!!太陽が2つに…!?≫

この有名な「オリオン座」を
放射点(輻射点)とする流星群は、
なんとしても見ておきたいですね。
「オリオン座流星群」の極大はなだらかな上に、
月も新月に向けて徐々にその輝きを落としていくので
21・22日の極大日が難しくても、その日以降の4、5日間を
狙ってみるのもよいと思われます。

オリオン座流星群の観察方法

りゅう座流星群の極大日10月9日の月の出は8:35、
月の入が19:07と日中に天を闊歩するようです。
月があっても新月から間もない月齢の時。
天気次第では観測に好条件の様です。
それに比べて、オリオン座流星群の極大日21日の
月の出は17:28、翌22日7:04に月の入りを迎えますので
観測条件としては厳しいようです。

その中でも、オリオン座流星群をより良い環境で
観測するためには、どのような場所を選べばよいのか?…。
どの方向を見上げればよいのか?…。
観察のポイントをまとめてみましたので、
参考にしてみてください。

【ポイント1】
天気の状況や場所の条件は大事です。
当然、晴れた空でないと観察することは出来ません。
あと、雲や水蒸気、ほこり、明かりなどは
星の光を遮るため、建物などで視界を遮られ
広範囲で空を見上げることが出来ない
都心からは離れて、街灯りが少なく、
空気の綺麗なところを観察場所に選ぶと良いです。

【ポイント2】
人工の灯りが目に入ると、
見える流星の数が減ってしまうので、
外灯の少ないところを観察場所に選びましょう。
どうしても灯りが目に入ってくる場合は、
灯りに背を向けたり、手で灯りを隠すようにして
空を見上げると良いです。
明るい月に対しても同じことをすれよいのです。
月に背を向け、視界に入れず
反対側の暗い夜空の方角を観察するだけで、
流星をキャッチしやすくなるそうですよ!

【ポイント3】
流星群を観察するには、
どの方角を見たらよいのか気になるところです。
ですが、流星はどこにでも現れるので、
方角は気にしなくてもよいようです。
空のどこか一点を見るよりも、
空の広い範囲を見渡すようにすると、
流星をキャッチ出来る可能性が高まります。

【ポイント4】
星空を見る場合は、
まず暗闇に目を慣らす必要があります。
目が暗闇に慣れていないうちに夜空を見上げても、
星はよく見えないのです。
目が暗闇に慣れて
瞳孔が大きく開いてくるにしたがって、
少しずつ星がよく見えるようになってくるのです。
暗順応です。
この暗順応には、15分くらい時間がかかるので、
まずは気長に空を眺めましょう。
目が暗さに順応しても、
すぐに流星が現れるとは限らないので、
時間と心に余裕を持って出現を待つのが大事です。
レジャーシートなどがあると、
寝転がって見上げることが出来るので、
首も痛くならなくて楽ですね。
あと、これからは夜も冷え込みますので、
防寒対策もとっておくとよいですね。

他の流星と見比べて、
火球と呼ばれる流星を楽しむ

ペルセウス座流星群、ふたご座流星群、
しぶんぎ座流星群など3大流星群と比べると、
出現する流星の数は少なくなり、
中規模の流星群という位置づけとなる
オリオン座流星群ですが…。
2006年には1時間に60個以上の
流星群が見られたそうです。
次にそれだけ活発になるのは
70年後との見解もありますが、
中規模の流星群なだけに条件さえ整えば、
下弦過ぎの月が邪魔をするとはいうものの、
その姿を見るチャンスは
あるのではないでしょうか…。

また、オリオン座流星群が極大を迎える頃には、
11月12日頃に極大を迎える「おうし座南流星群」の姿も
少しずつ、その姿を現してきます。
運よく両方の流星を見ることが出来れば、
それを見比べることで火球と呼ばれ、
明るくて煙のような流星痕を残すと言われる
オリオン座の流星の特徴を、
より感じ取ることができますね。

また同時にオリオン座の消え行く星といわれる
ベテルギウスも確認できることでしょう…。
オリオン座流星群、
とても楽しみな天体ショーですね。

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