めのうさとえすこな散歩

古事記と出雲63 大国主命㉘ ~ 小さな小さな神様 その2 美保神社の摂社を巡る 編 ~

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みなさまこんにちは。
オンラインショップの朝倉です。
読み物を更新しました。
しばしお付き合いください。

今年も楽しく、面白く、時にはためになる
そんな読み物を目指していきます♬


さてさて。
前回は古事記のストーリーを追い、

スクナヒコナ登場から去るまでの
一連の流れの紹介と、
降臨に関わる
神社二社をご紹介しました。

今回は、オオクニヌシと出会う、
「御大之御前(みほのみさき)」そう美保関の
スクナヒコナに関わる神蹟や美保神社の
摂社をご紹介したいと思います。

まずは出会いの場所。
これは美保関をガイドされている知人から
伺ったのですがこちら。
地蔵崎。美保関半島の突端です。

Wikipediaには
「地蔵崎(埼)」の名は、航海安全を念じて
地蔵が多く奉納されていたことから
来たといわれる。と書いてあります。

美保関灯台も以前は「地蔵埼灯台」の
名称でしたが昭和10年に「美保関灯台」に
変更になったようです。

地蔵崎の突端には鳥居があります。
額束には「沖之御前 地之御前」とあります。

2021年8月撮影。

沖之御前が小さく写っているのですが
お解りなりにますかね?
3つうち向かって右の、垂れ下がっている
注連縄の飾りの下辺りです。
では
別角度から。
地蔵崎から約4㎞沖にある沖の御前。

そして手前に写っている岩礁が地之御前です。

鳥居からは沖之御前、地之御前が遥拝出来ます。
コトシロヌシとその妃神が祀られています。

2018年6月撮影。

これらの岩礁は古事記の後のストーリーに
再登場します。覚えておいてくださいね。

この美保関の岬の突端で
オオクニヌシとスクナヒコナが出会い、
名乗らない小さな神様、スクナヒコナに
オオクニヌシが問いかける場面や
ヒキガエルやカカシが登場する場面を
想像するとなんとも言えない気持ちに
なったりしますね。

前回、スクナヒコナの神名を知っていた
カカシ「クエビコ」は古事記には「神」と
書かれている説明しました。

そして、そのクエビコを尊称無しで
呼ぶヒキガエル、タニグクも
神ではないかとも書きました。

美保関にはこの二柱を祀る神社があります。
美保神社の境外末社です。

まずはヒキガエル、タニグクを祀るこちら。
久具谷社(くぐたにしゃ)。

美保神社の境内の隅、
御霊石(みたまいし)の脇から
登って行く道があります。

久具谷社の例祭は神官や氏子の方も
この道を通ってお社まで行かれます。

「タニクグ」を祀るのに「久具谷社」。
はて?
「タニクグ」「クグタニ」・・・
「谷久具社」ではないのは何故???

不思議に思い、美保関の神職さんに
その理由を伺ってみました。
一説には社殿のある場所は、
谷が3つある場所で、まず「谷」ありきの
場所にある事が由来と教えて頂きました。

なるほど「タニクグ」も元はと言えば
「谷」に
まつわる名前。
「谷」に「タニクグ」を祀るといった
素直な発想という事でしょうか。

以前、この社殿は豪雪で倒壊してしまい
私が初めて訪れた時は、壊れた鳥居と
社殿が建っていた礎のみの寂しい風景で
池も埋まっていました。


2018年7月撮影。

礎と扉は再利用されています。

 

次にカカシのクエビコを祀るお社がこちら。
糺社(ただすしゃ)。

 糺社は一の鳥居に向かい
左へ向かった場所にあります。

先代の狛犬でしょう。
かわいいサイズです。
新しい狛犬に
狛犬指導をするかの様に
凛と
背筋を伸ばして佇んでいます。

「糺(糺す)」は「正す」と同じ意味で
辞書には
① 正しくする。
② 事柄をはっきりさせるために
尋ねたり調べたりする。とあります。

どうやら②の意味が「糺社」に
当てはまりそうですね。
オオクニヌシがクエビコに
「問いただした」事に
由来するのではないでしょうか。

 

美保関ではスクナヒコナはどちらでしょう?
美保神社から西に車で3分ほどの場所に
「天神社(てんしんしゃ)」があります。
美保神社の境外末社ですが
地元の方が勘定したという話も聞きますね。

最初、私はこの場所でオオクニヌシと
スクナヒコナが出会ったのかな?と
思いました。海に近いからです。
ですが違ったようです(^^;)

個人的に思うのですが
古事記を知っていると美保関が数倍
面白くなりますね!
また、久具谷社はなんとも言えない
落ち着くロケーションの場所にあり
行くまでの坂道はちょっと息が切れますが
ぜひ足を伸ばしていただきたい
そんな神社ですね♬

美保神社の境内図・境外末社地図は
美保神社HPの下記リンクからご覧ください。

美保神社「御祭神・御由緒」

 

本日もお付き合いくださって
ありがとうございます。
またの更新をお楽しみに。
ご自愛くださいますように。

 

大国主命編 過去のブログはこちら

古事記と出雲㊱ 大国主命① ~ その出生地はどこか?~

古事記と出雲㊲ 大国主命② ~ オオクニヌシのお爺さんお婆さん 長浜神社編 ~

古事記と出雲㊳ 大国主命③ ~ オオクニヌシのお父さん 日御碕神社 編 ~

古事記と出雲㊴ 大国主命④ ~ 稲羽の素兎 白兎神社 編 ~

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